研究概要 |
ひずみ計測法として,ひずみゲージ法のほかに、FEMが出現される前に盛んに用いられた光弾性法,モアレ法などの全視野ひずみ計測法が近年のコンピュータ技術を併用して見直されるようになった。ホログラフィ干渉計測は,全視野ひずみ計測の一つで,光の波長程度の小さな変形や変位,振動状態などを精度よく測定することができる.ホログラフィに関する研究は1960年代に活発に行われていたが,高解像度CCDカメラによる画像の数値処理技術の進歩により,比較的安価かつ容易に使用できるようになってきた.ホログラフィを利用した非破壊計測技術は,(a)大面積物体の欠陥の直接的・全体的な可視化が可能,(b)被検査面に特別の処理が不要,(c)空間的高解像力,高感度,パルスレーザによる現場計測・自動化が可能などの利点があるため,前記の非破壊検査法以上になるともいわれている. 本年度は、膜・シェル構造の形状計測のためにレーザ光とCCDカメラからなる可搬型・非接触3次元計測装置を用いて、それにより得られる膨大な3次元座標情報を用いた形状計測と大規模FEMソリッド要素によるFEM解析を実施した。さらに,このようにして得られるFEM解析結果の信頼性と精度を検討するために,平面板および曲面板の振動実験を行ない,共振周波数およびホログラフイ干渉計測装置を用いた振動モードとを比較検討し、ホログラフィ技術の有用性を確認することができた.また、ホログラフィ干渉計測の関連技術であるスペックル干渉装置を導入し、応力・ひずみ計測の精度、実用性、操作性、有効性材料引張り試験により、ひずみゲージ法によるひずみ計測との精度、実用性、操作性、有効性を確認し、ひずみげーじた。さらに、張力膜のしわの実験をスペックル干渉装置を用いて応力計測を実施し、最小主応力としわの発生が関連づけられることが確認できた。
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