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2002 年度 実績報告書

膜ゼータ電位の新測定法開発と同電位を考慮した溶質透過機構の解明・モデル化

研究課題

研究課題/領域番号 14350291
研究機関大阪産業大学

研究代表者

尾崎 博明  大阪産業大学, 工学部, 教授 (40135520)

研究分担者 濱崎 竜英  大阪産業大学, 人間環境学部, 講師 (50340617)
菅原 正孝  大阪産業大学, 人間環境学部, 教授 (60026119)
寺島 泰  大阪産業大学, 人間環境学部, 教授 (50019717)
キーワード膜ゼータ電位 / 流動電位法 / 低圧逆浸透法 / pKa / 溶質分
研究概要

低圧逆浸透法及び超低圧逆浸透法における溶質透過においては、溶質のイオン性や分子量などのパタメータとともに、膜の表面電位が強く関わっているとの従来の知見に基づき、本研究ではまず流動電位法による膜のゼータ電位測定について検討を試みた。手作りセルとマイクロボルトメータからなる簡易な測定装置及び自動式のζ電位測定装置(日本ルフト(株)・ZetaCAD)を用いて種々の(超)低圧逆浸透膜のゼータ電位を測定したところ、通常の膜では強酸性領域で正、弱酸性からアルカリ性領域では負の電位をもち、膜によって異なる等電位点(zpc)をもつことが明らかになった。また、一連の測定において手作りによる簡易装置及び自動装置ともにほぼ同じ測定値が得られ、両者ともに測定装置として十分に利用可能であることがわかった。
一方。低圧逆浸透膜及び超低圧逆浸透膜を用いて有機、無機の溶質分離について実験を行い、上記の膜ゼータ電位に関する知見をあわせて検討をしたところ以下の点が明らかになった。
・無機イオン及び有機の解離状態にある溶質については、膜が強く帯電する領域において阻止率が高くなり、膜の等電位点付近及び有機性溶質が非解離状態にあるときには阻止率が低下する。
・分子量の大きい有機化合物の超低圧逆浸透膜による分離では、膜のゼータ電位より溶質の分子量が支配因子となり多くの溶質が90%程度以上の高い阻止率を示すが、Pentachlorophenolや2,4-Dichlorophenolのように阻止率がpH依存性を示し、酸性域で阻止率が80%以下と低下するものがある。この場合も化合物の解離状態と膜の電位が溶質阻止率に関与している。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Hiroaki Osaki: "The role of membrane ζ-potential in solute rejection by low-pressure reverse osmosis membrane"Water Science and Technology : Water Supply. Vol.2,No.5-6. 321-328 (2002)

  • [文献書誌] Hiroaki Ozaki: "Performance of an ultra-low-pressure reverse osmosis membrane(ULPROM) for separating heavy metal : effects of interference parameters"Desalination. No.144. 287-294 (2002)

  • [文献書誌] 尾崎博明: "低圧逆浸透膜を用いる電気メッキ廃水の処理"第57回土木学会年次学術講演会後援概要集. VII-150 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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