研究課題/領域番号 |
14350296
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
小谷 俊介 千葉大学, 工学部, 教授 (30133101)
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研究分担者 |
高橋 徹 千葉大学, 工学部, 助教授 (10226855)
塩原 等 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (50272365)
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キーワード | 歪速度 / 載荷速度 / 鉄筋コンクリート部材 / 強度 / 破壊モード / 変形能力 / 実験 / 加力履歴 |
研究概要 |
地震時の建築構造物の挙動を正確に推定するためには、動的な応力や変形の下での部材の特性を正しく理解することが極めて重要である。そこで、鉄筋コンクリート梁部材を対象として、主筋の配筋量、シアスパン比、入力せん断応力度レベル、せん断補強筋の強度、加力履歴などを変動因子とした延べ19体の1/3スケールの試験体を作成し、動的繰り返し試験と準静的載荷実験を行ない、部材の挙動を比較して載荷速度の影響を実験的・解析的に明らかにした。 本研究によって得られた主な結論は以下の通りである:1.動的載荷をした試験体では対応する静的載荷した試験体に比較して、曲げ降伏時入力せん断力が上昇した。この強度上昇は、鉄筋の歪速度の影響を考慮した材料特性を用いることにより、精度よく推定することができた。 2.各種の異なる諸元の試験体について、それぞれ曲げ降伏耐力低下が始まる変形は、ほとんど載荷速度の影響を受けなかった。また、せん断余裕度が同じであれば、入力せん断力レベルやせん断補強筋の強度は耐力低下が始まる変形に影響を与えなかった。一方向で繰り返し載荷した試験体は、対となる正負繰り返し載荷した試験体と比較して、耐力低下に遅延が起こった。 3.主筋に特別な加工を施すことにより、主筋の曲げ降伏後の圧縮鉄筋及び引張鉄筋の応力度について実験データを得ることができた。実験から得られた鉄筋の応力度の値は、曲げ降伏までは曲げ解析により推定される鉄筋の応力度の値にほぼ対応していたが、曲げ降伏以降に差が生じ、引っ張り鉄筋の応力度は危険断面から断面せい程度の範囲で応力勾配がぜろに近づくこと、圧縮鉄筋の応力度は、正負繰り返しが進むほど実験値が計算値より大きくなっていた。 4.刻々変化する載荷速度にともない、降伏点強度が変化することを評価できる復元力特性を構築した。
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