研究課題/領域番号 |
14350306
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
山川 哲雄 琉球大学, 工学部, 教授 (50142352)
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研究分担者 |
吉村 浩二 大分大学, 工学部, 教授 (90037961)
崎野 健治 九州大学, 人間環境学研究院, 教授 (70037985)
森下 陽一 琉球大学, 工学部, 助教授 (90091339)
中田 幸造 琉球大学, 工学部, 助手 (80347129)
江崎 文也 九州共立大学, 工学部, 教授 (90127986)
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キーワード | プレストレス / PC鋼棒 / 切り鋼板 / 耐震補強 / 応急補強 / 壁付き柱 / 高軸力 / せん断補強 |
研究概要 |
柱の四隅に配置したコーナーブロックを介して外帯筋状にPC鋼棒をセットし,プレストレスを導入する補強法が山川らによってすでに提案されているが、この補強法に切り鋼板を圧着する方法を新たに提案し、柱に関して一定軸力下の正負繰り返し実験を16体行った。コーナーブロックとプレストレスを導入したPC鋼棒を利用して、これらの切り鋼板を圧着する方法は高軸力下の柱や、損傷後の応急補強にきわめて効果的であることがわかった。一方、腰壁や袖壁部分にコンクリートを増し打ちし,水平断面を長方形断面として鋼板でサンドイッチする。その上でPC鋼棒を分散配置し,プレストレスを導入する補強法も提案し、これらの補強法の有効性を実験的に明らかにした。腰壁付き柱3体と、袖壁付き柱8体の加力実験により、強度と靭性が同時に改善されることがわかった。これらの加力実験は単独柱の実験も含めて、すべて琉球大学で実施された。 研究分担者が所属している九州大学、大分大学および九州共立大学では、一部の研究計画を除いて予定どおり研究が実施された。九州大学では当初中心圧縮実験を予定していたが、PC鋼棒を用いてプレストレスの導入した柱の高軸力下の純曲げ実験を13体実施した。これは、中心圧縮実験を2003年度に琉球大学で行うことにしたからである。大分大学では高横拘束下の付着挙動を検討するために、PC鋼棒を用いてプレストレスを導入した梁の付着強度実験を予定どおり24体実施した。九州共立大学では柱と壁の相互作用を検討するために、PC鋼棒にプレストレスを導入して壁付き柱の柱部分のみを高横拘束した要素実験を24体実施した。いずれの研究機関においてもPC鋼棒を用いてプレストレスを導入した高横拘束効果を確認することができた。
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