研究分担者 |
崎野 健治 九州大学, 人間環境学研究院, 教授 (70037985)
中田 幸造 琉球大学, 工学部, 助手 (80347129)
森下 陽一 琉球大学, 工学部, 助教授 (90091339)
江崎 文也 九州共立大学, 工学部, 教授 (90127986)
吉村 浩二 大分大学, 工学部, 教授 (90037961)
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研究概要 |
研究2年目となる2003年度は,琉球大学が(1)高軸力を受ける耐震補強RC柱の弾塑性挙動(12体),(2)応急補強RC柱の残存・修復軸耐力の確認と、水平加力実験による履歴曲線(3体),(3)耐震補強した袖壁付きRC柱の弾塑性挙動(4体),(4)腰壁付きRC柱の耐震補強設計法,(5)PC鋼棒により横補強されたコンクリート柱の中心圧縮実験(28体),九州大学が(6)耐震補強RC柱の純曲げ実験(13体),大分大学が(7)耐震補強RC柱の付着強度実験(46体),九州共立大学が(8)既存RC耐震壁の耐震補強実験(8体)を担当、かつ実施した。4大学で膨大な実験がなされ、多くの研究エネルギーが投入された。その結果、下記のことが明らかになった。(1)横拘束効果が大きくなればなるほど、耐震性能(強度と靭性)が改善され、かつ高軸力下でも軸縮みが縮小する。(2)損傷したRC柱には、プレストレスの導入が特に効果的である。(3)コンクリートを増し打ちし、鋼板でサンドイッチし、PC鋼棒で圧着すると耐力と靭性が大幅に改善される。(4)腰壁付きRC柱に関する靭性型と強度・靭性型の耐震補強設計法の提案。(5)PC鋼棒にプレストレスを導入すると強度と靭性が改善されることが、中心圧縮実験でも確認された。(6)横拘束効果が高く、軸力が高いと曲げ強度が大幅に増大する。(7)拘束効果の増大に伴い付着強度も増大する。(8)既存RC耐震壁ではPC鋼棒にプレストレスを導入して、側柱を高横拘束したほうが望ましい。 これらの研究成果を踏まえて、研究最終年度になる2004年度は、補強RC柱のせん断、純曲げ、付着破壊実験、損傷したRC柱の応急補強実験、補強コンクリート柱の中心圧縮実験、既存袖壁付き柱とRC耐震壁の補強実験を予定している。さらに、これらの研究成果を取りまとめる予定である。
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