研究課題/領域番号 |
14350320
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
山下 哲郎 名古屋大学, 工学部, 助教授 (00239972)
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研究分担者 |
筧 淳夫 国立保健医療科学院, 施設科学部・部長
奥宮 正哉 名古屋大学, 理工科学総合研究センター, 助教授 (30160815)
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キーワード | 飛沫感染 / 医療施設 / 福祉施設 / 建築計画 / 設備計画 / 省エネルギー |
研究概要 |
本研究は、CDCの指針に端を発した感染概念の変化に対応した医療・福祉施設の建築計画及び空調設備計画の再検討を目的としており、具体的には、医療・福祉施設の療養環境(病棟/療養棟)を対象として、以下の点を順次明らかにしてゆくことが課題である。1)病室(療養室)における感染の原因となる細菌の室内流動状況の把握。2)感染を防止するための空調システム、および建築計画の再検討3)我が国の空調設備基準(HEAS-02)などの再検討、である。本年度(平成14年度)は、1)医療施設(病院)を対象に、その病室(療養室)における感染の原因となる細菌の室内流動状況の把握を行う予定であり、これを3つの病院について実施した。感染の原因菌について、特に真菌類の室内循環と空調機で発生する気流との関係について確認し、そこに関わるFCUの性状や湿度の影響を明らかにした。 2)病院の病室の空調システムを、シミュレーションにより以下の点について検討した。 (1)吸着式空調機を用いて空調機(外調機)側で低湿度を実現し、FCUの潜熱負担をなくすシステム (2)FCUへの送水温度を高くし、FCUでの結露を避けるシステム (3)通常の結露型空調機を用いたシステム(FCU併用有り、なし) 3)最近7年間の医療・福祉施設に関して、設計事務所に対してアンケート調査を行い、採用されている空調システムとその系統分け、温湿度の設定などの動向を収録し、これについて現在分析・整理中である。またこの分析の後、先述の2)の結果を用いて結露発生などの可能性を評価し比較検討する予定である。
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