研究概要 |
本研究は、CDCの指針に端を発した感染概念の変化に対応した医療・福祉施設の建築計画及び空調設備計画の再検討を目的としており、具体的には、医療・福祉施設の療養環境(病棟/療養棟)を対象として、以下の点を順次明らかにしてゆくことが課題である。 1)病室/療養室における飛沫感染の原因となる細菌の室内流動状況の把握 特に、季節変動など、実態の収録を行う 2)飛沫感染を防止するための空調システム、および建築計画の再検討 特に、結露の発生状況について、実態の収録を行う 3)我が国の空調設備基準(HEAS-02)などの再検討 本年度は,下記について研究を行った。 1)医療施設を対象に行った実態調査(病室における真菌の室内流動状況)をもとに,病室における真菌の室内循環と空調機で発生する気流との関係について検討する。 2)実際の病院で採用されている空調システムとその運転状況について実態把握を行う。 3)また,医療施設で採用されている空調システムとその動向を整理し,それぞれの場合のエネルギー消費量を、シミュレーションにより把握する。 これらとともに,これまで行ってきた調査・シミュレーシカ結果について、総合的に検討を加え、飛沫感染に対応した医療・福祉施設の建築・設備計画のあり方と省エネルギー策について、研究結果をまとめた。
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