研究課題
可視光領域の波長を使って水を水素と酸素に一段で分解できる光触媒系化合物が報告され注目されている。そして現在、より高効率な可視光応答性光触媒の探索に向けてさまざまな酸化物が研究されている。本研究ではこのような光触媒酸化物の電子構造及び結晶構造を解明しその触媒特性との相関を明らかにしてより高性能な可視光応答型光触媒酸化物の探査を行うことを目的としている。本年度は銅系酸化物を中心に可視光応答型光触媒特性を調べた。その中で特にR_2BaCuO_5(R=ランタノイド)型酸化物ついて多結晶体を合成しメチレンブルーを用いた光触媒特性を調べた。その結果、可視光領域ではNd_2BaCuO_5酸化物が従来の光触媒酸化物であるTiO_2を倍以上しのぐ高い特性を示すことが明らかとなった。これに対し紫外光領域ではSm_2BaCuO_5酸化物のほうが特性が良かった。この結果は紫外可視光光吸収スペクトルの実験結果と、良い対応があることが分かった。また光触媒酸化物探索に際して新しく発見したPr系酸化物超伝導体は、従来のCuO_2面での超伝導ではなくCuO二重鎖による超伝導であることが確認でき、擬1次元超伝導体である可能性が高いことが明らかとなった。この研究成果により2004超電導国際会議で招待講演を行った。
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