研究課題/領域番号 |
14350350
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
斎藤 秀俊 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (80250984)
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研究分担者 |
大塩 茂夫 長岡技術科学大学, 工学部, 教務職員 (90160473)
伊藤 治彦 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (70201928)
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キーワード | 冷陰極 / ウイスカー / CVD / アモルファス / 窒化炭素 / 電界放射 / 輝度 / 酸化亜鉛 |
研究概要 |
本研究グループが平成12年度科学研究費萌芽的研究「負性電子親和力アモルファス窒化炭素からの電界放出」等で新発見した電子放出用陰極は鋭利で仕事関数の小さな先端を持つため、無加熱で電子が放出される。本年度はセラミックス電子源の高性能化のための材料設計を完成するため、(1)低消費電力化、(2)安定性化を試みた。 まずラジカルビームガンを真空チャンバーに取付け全体を真空排気セットで制御し、アモルファス水素化窒化炭素a-CN_XH膜をセラミックスウイスカー先端にコートした。本装置の真空度は高いので前駆体がウイスカー間隙に十分浸透した。きわめて薄くて均一なコーティングが可能となった。良好な電子放射の決め手は、大きな形状因子βと小さな仕事関数Φである。形状因子を大きくするためには、きわめて薄いa-CN_XH膜のコートが大きな決め手となる。仕事関数ΦはNH_2基とNH基を終端にもa-CN_xH膜を作り分けた。NH_2あるいはNHを終端にもつと電子放射が起こりやすいことは、すでに萌芽的研究でわかっているが、どちらも最終的な電子放射能に差が出ないことがわかった。 作製したウイスカー冷陰極を利用して、電界放射ディスプレイを構成した。20x30mm^2の範囲に赤色及び緑色蛍光体を蒸着して輝度の測定を行ったところ、1W程度の消費電力で1400cd/m^2を越す明るさの発光が得られた。また高真空に維持することで、十数時間の津続動作が可能であることがわかった。
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