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2003 年度 実績報告書

微小ギャップ半導体量子ドット中のホットキャリヤーによる蛍光の時間・空間分解分光

研究課題

研究課題/領域番号 14350355
研究機関東洋大学

研究代表者

和田 昇  東洋大学, 工学部, 教授 (40256772)

研究分担者 石橋 幸治  東洋大学, 理化学研究所, 専任研究員 (30211048)
鳥谷部 達  東洋大学, 工学部, 教授 (20266993)
花尻 達郎  東洋大学, 工学部, 助教授 (30266994)
キーワード微小ギャップ半導体 / 量子ドット / ホットキャリヤー / 蛍光分光 / 近接場ナノフォトニクス / 量子細線
研究概要

バンドギャップエネルギーの小さいIII-V族半導体、InAsとInSbにおけるホットキャリヤーの挙動を探るため、フェムト秒Tiサーファイヤーレーザ(波長780nmで約300フェムト秒のパルス幅)を用いて、時間分解、空間分解の分光を行った。InAsの結晶サンプルからはStokesのみならずAnti-Stokesサイドからの非線形性の強い蛍光が観測され。Anti-Stokesのスペクトルにおいて、干渉と思われる蛍光の周期的な強度変化を観測したが、これは4ミクロン程度の"bleached"層が形成されたことを示唆している。また、光学顕微鏡の使用により、蛍光の空間的分布も観測できた。実際の蛍光が発せられる場所はレーザスポットから10ミクロンにも及ぶことが判明した。これは、ホットエレクトロンが通常の伝導電子に比べ速度が非常に大きく、拡散的ではなく、弾道的にInAs結晶内を移動しているということを示唆すると考えられる重要な実験結果と言える。また、レーザ強度に対し、蛍光強度は非線形的に大幅に増大し、また、蛍光の発する空間的範囲が増大することが観測された。InSbにおいても同様にStokes、Anti-Stokes蛍光が観測された。蛍光の空間的分布は、InAsより長く、レーザスポットから約20ミクロン程度までにわたる領域からの発光が認められた。
東洋大学バイオ・ナノエレクトロセンターにある収束イオンビーム装置を使い、SiとGaAs基盤上にパターンを構成し、InSbの量子ドットを作成した。高価なMBE装置を用いず、石英管内の基盤上に50nmから100nm程度の量子ドットを自己形成により作成する新方法を確立した。また、直径10〜50nm長さ数ミクロンの細線が生成できることを発見した(特許出願中)。これはGaイオンが照射されて基盤上のみに観測され、その発生機構が興味深い。(論文2篇執筆中)。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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