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2004 年度 実績報告書

二液相界面電析法による導電性薄膜の製造法の確立および膜の特異性の解明

研究課題

研究課題/領域番号 14350379
研究機関秋田大学

研究代表者

金児 紘征  秋田大学, 工学資源学部, 教授 (20006688)

研究分担者 田口 正美  秋田大学, 工学資源学部, 助教授 (90143073)
キーワードコバルト / 二液相界面電析法 / ポリピロール / 成長形態 / 亜鉛 / 薄膜 / 膜状成長 / 枝状成長
研究概要

本年度は,前年度に引き続いて.二液相界面電析法による導電性薄膜の製造法の確立と膜の特異性について3つの研究課題を遂行した.
第1は水溶液より高密度の有機液体を用いて,有機液体の上部に水溶液を配置した二液相界面で亜鉛薄膜を成長させた.この場合,濃度の高い,すなわち,高密度の溶液が界面に補給され,低密度溶液が上昇流となる.これに対し,水溶液の上部に低密度の有機液体を配置した場合,界面に補給される高密度流は下降流となる.いずれの場合も得られる薄膜の基本的形態は類似していたが,上部に有機液体がある場合のほうが薄膜成長しやすかった.
第2は酢酸ブチル/硫酸コバルト水溶液界面でコバルト薄膜を成長させ,その成長形態を調べた.コバルト薄膜は魚のうろこが重なるように成長し,一様な膜成長になりにくかった.また,同一水溶液を用いて電析を繰り返すと,成長形態が膜状から枝状に変化した.
第3は昨年に引き続いて,ポリピロール薄膜の成長を詳しく調べた.この薄膜の成長先端はきわめて薄く,透明であった.透過光で観察すると,薄膜先端で,葉脈状に成長した部分の間に膜が張るように成長した.また,ある程度成長すると外側から押されて少ししわができ,また成長するという成長過程を繰り返すこともわかった.同一溶液を用いて電析を繰り返すと,繰り返し回数とともに成長速度が大きく,水溶液中への成長が抑制され,得られた薄膜は薄くなった.
このように,著しく異なった実験条件下で薄膜成長の形態を調べることにより,薄膜製造法と膜の特異性評価について重要な知見を得ることができた.

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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