研究分担者 |
松下 和正 長岡技術科学大学, 環境建設系, 教授 (80024610)
袋布 昌幹 富山工業高等専門学校, 環境材料工学科, 助手 (50270244)
岩井 正雄 富山工業高等専門学校, 環境材料工学科, 教授 (80042828)
加賀谷 重浩 富山工業高等専門学校, 環境材料工学科, 講師 (50272894)
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研究概要 |
【研究目的】 富山県では多量のエミッションを発生させてい声事業所に対して,エミッションの削減を目指した提言を行うための調査研究を本年度からスタートさせた。研究代表者はその調査を受託し,現在基礎的な調査を始めたところである。本研究では,富山県内の事業所のエミッションの健全な削減,未利用資源の有効利用を最終目的に,廃棄物起源材料をターゲットにした,廃棄物中に含まれる重金属等の環境中での溶解・浸出挙動の解析,県内産業ネットワークの可能性について種々検討した。 【研究成果】 建設廃棄物として年間100万トン発生しており,そのリサイクル率に対して数値目標が設定されているセッコウボードについて,その砂漠土壌改良への応用の可能性について検討した。結果,石膏中の結晶水が脱水・吸水することによる水収支の関与が示唆された。また,廃石膏の高付加価値利用法として,研究代表者らがフッ素と特異な反応性を示すことを明らかにしたリン酸カルシウムと石膏を複合化させたフッ素処理材料の開発を行った。 一方,下水道の普及に伴って大量に発生する下水汚泥中のリンの有効利用について検討した結果,酸によって抽出されたリン酸から炭酸カルシウムの添加のみで種々のリン酸カルシウム塩を選択的に合成出来る条件を明らかにした。 県内産業ネットワークについては,研究代表者らが中心となってNPO法人エコテクノロジー研究会を発足させ,平成15年9月に法人登録の認証を受けた。富山県生活環境部環境政策課の委託を受け,県内企業の廃棄物削減の助言事業を平成16年から行うことがすでに決定しており,本研究で当初の目的としていた県内産業ネットワークの構築を実現することができる条件が整いつつある。
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