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2003 年度 実績報告書

化学活性官能基の固定化によるメソ多孔性シリカ表面の機能化と精密有機合成への応用

研究課題

研究課題/領域番号 14350426
研究機関豊橋技術科学大学

研究代表者

堤 和男  豊橋技術科学大学, 工学教育国際協力研究センター, 教授 (00013178)

研究分担者 岩佐 精二  豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (30303712)
松本 明彦  豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (90239088)
キーワードメソポーラスシリカ / 吸着 / 吸着熱 / カロリメトリー / ゼオライト
研究概要

昨年度に引き続き,均一な細孔構造を有するメソポーラスシリカ(MS)表面への化学活性官能基のアンカーリングを試みた。今年度は昨年度のMSと細孔構造が異なり2次元六方構造を有するMS(MS-Hx)について,細孔径を系統的に変化させた試料を調製し化学活性基のアンカーリングに用いた。特にMS-Hxの調製条件を検討することで,細孔構造規則性を保持しつつ細孔径を減少させ,官能基修飾後の細孔径が1nm程度になる試料も調製した。アンカーリングする官能基は,精密有機合成の原料として重要なアルデヒドとの特異的相互作用する1級アミノ基を選択した。窒素吸着,粉末X線回折ならびに各種分光法を用いて各試料の細孔性と官能基の修飾状態を特性化した。その結果,いずれの修飾試料(MS-Hx-NH2)も規則的細孔性を保持しつつ官能基がアンカーリングされていることが分った。さらに,MS-Hx-NH2についてアセトアルデヒドの吸着等温線と微分吸着熱測定を行ったところ,アセトアルデヒドの化学吸着性がアンカーリング前と比べて飛躍的に増大することが判った。特に細孔径が1nm程度のMS-Hx-NH2は細孔内のポテンシャル場が強調されるため,低濃度での吸着性を向上することが明らかになりた。さらに,MS細孔内を不斉反応場として用いることを目指して,MSへの不斉配位子のアンカーリングが可能なアンカーサイトを持った2,6-ビスオキサゾリン系不斉配位子(pybox-hm)を合成し、その不斉分子触媒としての機能を評価した。その結果pybox-hm/Ru(II)触媒で触媒的不斉シクロプロパン化反応が水系や2相系で極めて高い不斉誘起能を有することが明らかとなった。
現在メソ多孔性シリカ表面の有機官能基濃度を高めるために,化学活性官能基を骨格内に含むメソ多孔性シリカの合成を試みている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] A.Matsumoto, T.Kogawa, H.Misran, K.Tsutsumi: "Adsorptivity Control of Porous Silica by Regulations of Pore Size and Surface Chemical Structure"Recent Advances in Materials, Minerals and Environment. 3. 24-30 (2003)

  • [文献書誌] H.Mislan, A.Matsumoto, K.Tsutsumi: "Preparation, Adsorption Characterization and Selective Molecular Separation of Novel Organic-Silica based Mesoporous Materials"Recent Advances in Materials, Minerals and Environment. 3. 36-43 (2003)

  • [文献書誌] M.Kato, K.Itabashi, A.Matsumoto, K.Tsutsumi: "Characteristics of MOR-framework zeolites synthesized in fluoride-containing media and related ordered distribution of Al atoms in the framework"Journal of Physical Chemistry B. 107. 1788-1797 (2003)

  • [文献書誌] S.Iwasa, S.Tsushima, K.Nishiyama, Y.Tsuchiya, F.Takezawa, H.Nishiyama: "Catalytic asymmetric cylcopropanation of alkenes with diazoacetates in protic and biphasic media"Tetrahedron : Asymmetry. (14). 855-865 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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