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2002 年度 実績報告書

選択的溶出法による新規H型層状ペロブスカイトの合成とその高機能光触媒への変換

研究課題

研究課題/領域番号 14350462
研究機関早稲田大学

研究代表者

菅原 義之  早稲田大学, 理工学部, 教授 (50196698)

研究分担者 安盛 敦雄  東京理科大学, 基礎工学部, 助教授 (40182349)
キーワード層状ペロブスカイト / Aurivillius相 / 選択的溶出反応 / 光触媒 / バンドギャップ / 層状タングステン酸
研究概要

【3層構造のH型層状ペロブスカイトの光触媒特性】Aurivillius相Bi_2ANaNb_3O_<12>(A=Sr,Ca)及びBi_2CaTa_3O_<12>を6M塩酸中で72h(Bi_2ANaNb_3O_<12>)あるいは24h(Bi_2CaTa_3O_<12>)撹拌し,H型層状ペロブスカイトを得た。紫外可視拡散反射スペクトルから,H型層状ペロブスカイトの方がバンドギャップが大きくなっていることがわかった.光触媒活性を評価したところ,Aurivillius相はエタノール水溶液からの水素発生に活性を示さなかったが,それらのH型層状ペロブスカイトはいずれも活性を示した.この理由としては,H型層状ペロブスカイトでは選択的溶出反応により生成した層間が反応場として有効に働いていることが考えられる.
【新しい2層構造を持つ層状タングステン酸の合成】Aurivillius相Bi_2W_2O_9を酸処理して得られた生成物の組成はH_2W_2O_7・H_2Oであった.生成物が層状構造を持つことは,n-アルキルアミンがインターカレーションすることにより支持された.したがって,Bi_2O_2シートが選択的に溶出し,電荷補償のためのH^+が水分子とともに層間に進入したものと考えられる.格子定数を精密に測定したところ,層に垂直なc軸の収縮だけでなく,a軸やb軸も若干減少していることが明らかとなった.これは,WO_6八面体の酸素のうち,Biと結合していた酸素原子の位置がBi_2O_2シートの選択的溶出により変化したためと考えられる.以上より,選択的溶出法を用いることにより,新規層状タングステン酸H_2W_2O_7・H_2Oが合成できることがわかった.

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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