研究課題/領域番号 |
14350489
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
高分子合成
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研究機関 | 九州大学 (2004) 長崎大学 (2002-2003) |
研究代表者 |
中嶋 直敏 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (80136530)
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研究分担者 |
村上 裕人 長崎大学, 工学部, 助教授 (30274624)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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キーワード | カーボンナノチューブ / 可溶化 / ハイブリッドマテリアル / コポリマー / 反応性カーボンナノチューブ可溶化剤 / アントラセン / DNA / ナノチューブ薄膜 |
研究概要 |
本研究では、フラーレンおよびカーボンナノチューブを異種材料と組み合わせた、カーボンナノクラスターハイブリッドマテリアルの合成・超薄膜化・新機能開発を行った。異種材料の組み合わせにより、まったく新しい特異な機能の発現、さらにはその展開としてナノスイッチ、ナノワイヤーなどナノテクノロジーを支える基盤材料開発が期待できる。得られた成果は以下のようである。 水溶性の多環芳香族分子(ポリマーを含む)を合成し、これらを用いたカーボンナノチューブの水中への可溶化ならびに機能化に関する研究をおこなった。多環芳香族分子としてピレン基、ポルフィリン基、アントラセン基を用いた。これらはいずれも単層カーボンナノチューブを水中もしくは有機溶媒中に可溶化出来ることがわかった。スチレン-無水マレイン酸交互コポリマーを基体としたアントラセン基をもつ"反応性カーボンナンチューブ可溶化剤"を開発した。アンラセンを含む交互コポリマーに直鎖アルキル基を導入したポリマーおよび加水分解したコポリマーを合成し、これらを含めた種々の溶媒系での単層カーボンナノチューブの可溶化挙動について調べたところ、DMF、DMSO、THF、シクロヘキサノン、N-メチル-2-ピロリドン、メチルモルホリン、N-メチルモルホリン、ヘキサフルオロイソプロパノール、アルコールおよび水中に単層カーボンナノチューブを効果的に可溶化できることがわかった。 一方、遺伝情報を司る二重らせんDNAがカーボンナノチューブを溶解することを見いだし、この溶液の特性を調べた。交互積層法により、基板上にカーボンナノチューブ-DNAハイブリイド超構造体の超薄膜が作製出来ることがわかった。カーボンナノチューブ-DNAのハイブリッド化は、カーボンナノチューブが新しいタイプのバイオナノ材料として展開できることを示している。
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