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2002 年度 実績報告書

環境低負荷型溶媒によるキチン・キトサンの生医学材料化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 14350504
研究機関関西大学

研究代表者

戸倉 清一  関西大学, 工学部, 教授 (40000806)

研究分担者 宮田 隆志  関西大学, 工学部, 助教授 (50239414)
浦上 忠  関西大学, 工学部, 教授 (80067701)
田村 裕  関西大学, 工学部, 助教授 (20163694)
木船 紘爾  甲陽ケミカル(株), 製造部長(研究職)
前田 睦浩  順天堂大学, 医学部, 講師 (10201766)
キーワードキチン / 塩化カルシウム・2水塩 / 溶解性 / 不織布 / 繊維 / 医薬輸送担体 / 脱アセチル化度 / キトサン
研究概要

キチンを溶解するためには構成残基であるN.アセチルグルコサミン(GlcNAc)残基内水素結合(C.3水酸基とC.2アセタミド基間)を破壊しなければならない。これまでLi.DMAc、蟻酸.ジクロル酢酸混合系が有効とされていたが、これらより穏和な溶媒系(塩化カルシウム二水和物飽和メタノール)を見つけた。さらに、この溶媒系がキチンの脱アセチル化誘導体キトサン酢酸塩紡糸に際して凝固液になることも見つけたので溶解.凝固の機構についてカルシウム以外の他のイオンについても検討した。カルシウム以外の金属塩溶液では全く溶解性を示さず、カルシウム塩でもチオシアン酸塩が若干の溶解性を示したにとどまった。さらに塩化カルシウム二水和物飽和エタノール及び塩化カルシウム無水物飽和メタノールにおいても溶解度は小さかったことから、キチンの溶解は微妙な溶液組成に依存することが示唆された。
塩化カルシウム二水和物飽和メタノールのキチン溶液からは、これまでイカ背骨由来のβ.キチンから調製されるとされていたキチン100%の不織布をカニやエビ殻由来のα.キチンから調製することができた。また、キチン膜調製についても検討したところ、αのみならずβ.キチンからも得られた。さらにキトサン酢酸塩水溶液からキトサン繊維や膜を調製する研究を行い、これら成型物の生医学的材料化に不可欠な乾燥状態と湿潤状態での引っ張り強度を含む物理的測定を行った。また吸着型医薬輸送坦体として応用するため、キチンキトサン成形体が解離基を持った医薬を吸着する機構と最大吸着量について医薬の分子構造との関連で検討した結果、アニオン性物質をより強く吸着したことから、キチンがカチオン性に富むことが示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] S.Tokura, H.Tamura: "Design of Water Cleaning System by Biodegradable Fiber"Tropical Peatlands. (印刷中).

  • [文献書誌] S.Tokura, H.Tamura: ""Advances in Chitin Science Volume IV", Technical Applications of Chitosan"Tapir Uttrykk. 350 (2002)

  • [文献書誌] H.Tamura, M.Sawada, S.Tokura: ""Advances in Chitin Science Volume IV", Conversion of chitosan crystal structure with calcium ion"Tapir Uttrykk. 350 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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