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2003 年度 実績報告書

高密度原子酸素を得ることのできる高性能アーク風洞の開発

研究課題

研究課題/領域番号 14350507
研究機関東京大学

研究代表者

小紫 公也  東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (90242825)

キーワード高エンタルピー流 / アーク風洞 / 原子状酸素
研究概要

高密度の酸素原子を得るために,中空型カソードタイプのアーク風洞を試作し,その中空部から酸素を直接カソード先端領域の高温部(カソードジェット領域)に供給した。また、測定精度、感度を向上させるために、外部共振器型半導体レーザーを利用してマルチパスセルを構成する測定システムの開発に着手した。
1)中空型カソードタイプのアーク風洞の開発
酸素を注入するポートを、カソードジェットと呼ばれる高温ガス領域に付近に設け、そこに直接素を注入することにより酸素原子密度の向上を試みた。
その結果、測定された酸素原子密度(準安定準位)は、従来のアーク風洞で得られる数密度よりも約5倍に増加した。一方で、並進温度は半分以下に低下した。
この温度の低下の原因は、酸素乖離反応にエネルギーが消費された分の寄与が大きいと思われるが、冷却水温度上昇より見積もられる熱損失も増加していることがわかった。この温度低下あるいは熱損失を極力低減できれば更に高い査酸素原子密度が得られるであろう。
2)レーザー吸収分光法のマルチパスセルによる酸素原子密度測定感度の向上
アルゴン酸素混合流ではなく、窒素酸素混合流を作動流体として用いると、窒素原子の振動モードに分配されるエネルギーの割合が大きくなるため、酸素乖離度は非常に低くなり、酸素原子密度の測定が困難になる。しかし、低酸素原子密度であってもその値が測定できないと、性能を議論する際の説得力に欠ける。そこで、低酸素原子密度でも測定できるようマルチパスセルの導入を試みた。ハーフミラーを用いた共振型マルチパスセルではセルがエタロンの効果を示してしまい、波長掃引できないので、セルとレーザーの共振部をカップルさせたシステムを開発中である。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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