研究分担者 |
國中 均 宇宙科学研究所, 宇宙推進研究系, 助教授 (60234465)
谷川 隆夫 東海大学, 総合科学技術研究所, 教授 (70207174)
篠原 俊二郎 九州大学, 大学院・総合理工学研究院, 助教授 (10134446)
西山 和孝 宇宙科学研究所, 宇宙推進研究系, 助手 (60342622)
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研究概要 |
プラズマロケットエンジンに適用するための小型(直径2.5cm,長さ4.7cmおよび15cmで一方は真空チェンバーに開放)ガラス管内で高周波放電によるプラズマ生成に成功した。印加周波数をパラメターに必要点火パワーをサーベイし,40〜60MHzの辺りでもっとも低いパワー1〜10Wで点火できることが分かった。作動ガスはアルゴン,流量は0.8〜20mg/sと通常の流量範囲である。長さが4.7cmおよび15cmのそれぞれについてプラズマ密度が最大になる条件を見いだした。いずれも外部磁場100G程度の印加で高周波パワーを上げてゆくと(本実験では最大50W),最適な周波数ではプラズマ密度の大きな上昇が見られ,最大2x10^<12>cm^<-3>に達した。この状況は解析的手法によってシミュレーションされ,定性的な一致を見た。また,生成したプラズマをプラズマロケットエンジンに用いるための回転電場による加速メカニズムについて検討を行った。これが無電極のプラズマ生成に加えて,無放電電極によるプラズマ加速の足がかりとなる。 大型ヘリコンプラズマ生成実験では直径42cm,4ターンのアンテナを作成しプラズマを生成した。これまでのアンテナ直径の約2倍であり,高密度プラズマ発生装置内でのプラズマ径を太くすることが出来た。またこの二つのアンテナで磁場配位,アンテナ励起分布を変えることにより,径方向の密度分布制御も可能となり,軸方向には非常に一様性の良いプラズマ密度分布が得られた(密度ピークの位置はアンテナから60cmほど離れていた)。また密度ジャンプに必要なパワーも変えることができた。尚,長さ486cm、内径73.8cmでのヘリコンプラズマ生成は世界最大であり,RF入力300Wでプラズマ密度10^<12>cm^<-3>以上という非常に高効率でのプラズマを生成が可能となっている。
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