研究課題/領域番号 |
14350514
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
都木 恭一郎 国立大学法人東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 教授 (40172142)
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研究分担者 |
篠原 俊二郎 国立大学法人九州大学, 大学院・総合理工学研究院, 助教授 (10134446)
谷川 隆夫 東海大学, 総合科学技術研究所, 教授 (70207174)
國中 均 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部宇宙輸送工学研究系, 助教授 (60234465)
西山 和孝 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部宇宙輸送工学研究系, 助手 (60342622)
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キーワード | プラズマロケットエンジン / ヘリコン / プラズマ源 |
研究概要 |
無電極で高密度のプラズマを生成し、そのまま非接触で加速する、プラズマロケットエンジン用の新しいプラズマ源を研究開発した。既にイオンエンジンなどが電気推進ロケットとして実用化されつつあるが、加速電極の寿命が1〜2万時間であることとプラズマ密度が一桁低く発生推力が小さい欠点があるため、世界的に本研究と同種の研究が始まりつつある。 本研究は、今年度はこれまでのループアンテナによる無電極放電プラズマの生成に加え、ヘリカル、サドル型などを試験、その結果、サドル型のプラズマの点火特性が40〜60MHzで優れ、10W以下の高周波投入パワーからプラズマを生成できることが判明した。作動ガスは今回はアルゴンを用いている。 プラズマは内径2.5cm長さの世界でも最小容量に近いガラス管内で生成される。作動ガス流量は1mg/s(34sccm)前後で、高周波投入パワーの少ない50W以下では、誘導結合型プラズマの生成であったが、200W前後になって来ると極めて高密度の10^<12>cm^<-3>を超えるプラズマが突然生成されることが判明した。もっとも高密度のプラズマが得られたのは、外部磁場が100〜200Gaussで2x10^<12>cm^<-3>程度が達成された。磁場をゼロにするとこのような高い密度は得られないことから、また密度の急激なジャンプから考えて、ヘリコンプラズマを達成したものと考えられる。これは海外研究協力者のShamrai博士らの解析予測にほぼ一致した結果であり、今後はさらに強い400Gauss以上の磁場を印加することで10^<13>cm^<-3>を超えるプラズマ密度を達成できる見込みとなった。 一方、電磁加速原理についてはコイルアンテナによってプラズマ内部に誘導電流を発生させるパルス型電磁加速、外部アンテナからの回転電界浸透によって電磁加速する連続型の二種類を提案することができ、いずれも解析的に加速可能なことを明らかにした。
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