研究課題/領域番号 |
14350521
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
中武 一明 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (70037761)
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研究分担者 |
右近 良孝 海上技術安全研究所, 輸送高度化研究領域, 船型開発研究グループ長
吉武 朗 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (10264087)
安東 潤 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (60211710)
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キーワード | ポッディド・プロペラ / 船の推進性能 / 性能算定法 |
研究概要 |
ポッディド・プロペラは、船尾からストラットを下方につけ、下端にモーターを内臓したポッドからプロペラを回転させて推力を得るもので、この系全体が360℃回転し、任意の方向へ推力を発生するため、舵を必要としない新型の推進システムである。プロペラの位置によって、2タイプに分けられ、ポッドの前方にプロペラがあるものをTractor型、後方にあるものをPusher型と呼ばれている。 今年度の研究実績は次の通りである。 1.2軸のポッディド・プロペラ装備舶を設計し、船体とポッディド・プロペラ模型(長さ2.5m)を作成し、船体のみの抵抗、ポッド付き船体の全抵抗とポッドの抵抗を計測し、ポッド付き船体は船体のみの抵抗の10%程度大きくなることが、実験的に明らかになった。 2.プロペラ動力計を用いて、プロペラの単独性能を求め、一方、一本のポッディド・プロペラの単独試験を行い系全体の推力およびポッド・ストラットの抵抗を計測して性能を求めた。 3.長さ6.667mの大型一軸ポッディド・プロペラ装備模型船を用いて、抵抗試験、プロペラ試験および自航試験を行い、推進性能を実験的に求めた。 4.一方、理論計算として、ストラットとポッドをSQCM(簡便なパネル法)によって表わし、プロペラを無限翼数プロペラで表わして性能計算プログラムを作成し、単独プロペラとポッディド・プロペラの性能を求め、ポッドがあるとプロペラに流入する流れが遅くなり、スラストとトルクが増加することが計算によって確かめられた。
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