研究概要 |
1.日本近海において沖合風力発電ファームを展開した場合の発電コストについて詳細な検討を行った。 日本近海は遠浅な海岸が少ないことから、浮体式風力発電ファームが有望なこと、あるいは大都市(東京、名古屋、大阪)近傍に風況の良い場所が存在することがわかった。発電コストは、単純な箱形浮体上に発電ファームを上載する場合は、最も条件の良い場所でも1kWhあたり20円程度となり、既存の化石燃料発電や原子力発電と比べると、まだかなり大きな差があることがわかった。 2.発電コスト低減のための浮体(風力発電装置を上載するための浮体式人工地盤)の形状について検討した。 上記結果を受けて、1コスト低減策について検討し、浮体及び係留部の建設コストが全発電コストの2/3程度を占めることから、コスト低減のための浮体形状の最適化につき検討し、いくつかの試計算を行った。 3.水槽試験模型・係留装置を設計・製作し、予備的な水槽試験を行った。 1,2で想定しているシステムが、実際の波浪・風の中で予想通りの性能を発揮するかについて、水槽試験により予備的な検証を行った。
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