研究課題
基盤研究(B)
九沖農研畑作研究部の家畜スラリー長期連用圃場の脱窒菌密度を脱窒菌計数標準培地と新たに開発した低栄養性培地で比較した。脱窒菌計数標準培地を低栄養性培地に替えると、とくに下層土の脱窒菌数が増加したことから、土壌中には多くの低栄養性脱窒菌が生存することが示唆された。そこで、低栄養性培地を用いて長期間培養するとともにアセチレン阻害法により脱窒活性の有無を判定する、低栄養性脱窒菌分離方法を開発し、これを用いて家畜スラリー多量投入区から低栄養性脱窒菌等61株を分離した。分離した脱窒菌の16SrRNA部分配列(AB118811-AB118817,AB162052-AB162105)に基づき群集構造を解析したところ、データベース上に登録されていない新規菌株を含む多様な脱窒菌が同定された。分離菌株の多くが最終代謝産物としてN_2Oガスを生成するタイプであった。家畜スラリー多量投入区の各層位から採取した土壌試料を用いて、土壌DNAを抽出した後に、脱窒関連遺伝子の増幅産物をクローニングし、培養法によらない脱窒菌群集構造の多様性を評価したところ、表層では多様な脱窒菌群が下層では単純化すること、また根粒菌に近い菌群が表層から下層まで広く分布することが明らかになった。土壌層位別の脱窒活性、脱窒菌数、そして分離菌株の脱窒代謝特性等から、下層土に集積するN_2Oガス生成タイプの低栄養性脱窒菌の集積と群集構造の単純化は下層土壌環境のもとでは脱窒活性の増加に寄与しないと推定した。2004年7月28日、九州沖縄農業研究センター主催、大韓民国Mokwon大学校共催、九州東海大学協賛により、国際シンポジウム「環境保全型農業推進のための微生物資源の探索と利用」を九沖農研において開催した。
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