研究課題/領域番号 |
14360051
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
牧 正敏 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 教授 (40183610)
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研究分担者 |
柴田 秀樹 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助手 (30314470)
人見 清隆 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助教授 (00202276)
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キーワード | ALG-2 / CHMP / カルシウム / EF-ハンド / 相互作用 / Alix / 多胞体 / エンドサイトーシス |
研究概要 |
ALG-2とその相互作用因子Alixとの間の相互作用について、生化学的および分子細胞生物学的解析を行った。まず、Alixの各種欠損変異体を作成し、酵母Two-Hybrid法により相互作用領域を推定した。次に、ビオチン標識したALG-2を調製して、オーバーレイアッセイ法により、ALG-2がヒト胚性腎細胞HEK293で発現させたAlixと直接結合すること、さらに、変異体解析により、AlixのC末端に存在するProline-rich region (PRR)の中でもPro-Xaa-Tyr (PxY)配列の4回繰り返し領域が重要であること示した。このPxYモチーフは左巻きヘリックスPPIIを形成すると予想され、チロシン残基の空間的位置がALG-2認識に重要であると考えられる。 一方、 AlixのPRRを除いた領域に結合する因子を酵母Two-Hybrid法により探索したところ、CHMP4bが候補として得られた。そして、HEK293細胞で発現させたAlixおよびCHMP4bが共免疫沈降すること、また、免疫染色により細胞内共局在することより、両者が細胞内で相互作用することを明らかにした。さらに、GFPと融合させたCHMP4bをHeLa細胞で過剰発現させると、初期エンドソームの細胞内分布に変化が生じ、ユビキチン化蛋白質が蓄積すること、取り込まれたEGFの消失が抑制されることを示し、Alixがエンドサイトーシスによって取り込まれた蛋白質の選別輸送に関与していることを示唆した。また、3つのCHMP4アイソフォームのうち、CHMP4bのmRNが最も発現していること、そして、精製した組み換え蛋白質を用いた試験管内結合反応解析により、CHMP4bのmRNAとの結合は他のアイソフォームCHMP4a, CHMP4cよりも強いことを示した。
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