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2003 年度 実績報告書

衛星リモートセンシングと現地観測手法を組み合わせた森林の水源涵養機能評価

研究課題

研究課題/領域番号 14360087
研究機関愛媛大学

研究代表者

戎 信宏  愛媛大学, 農学部, 助教授 (60176782)

研究分担者 西川 敦  愛媛大学, 農学部, 助手 (70189265)
藤原 三夫  愛媛大学, 農学部, 教授 (20144347)
高瀬 恵次  愛媛大学, 農学部, 教授 (90133165)
キーワード森林試験流域 / 森林気象観測タワー / 渦相関法 / 短期水収支法 / 蒸発散量 / 林内雨量 / 森林整備 / 植生指標
研究概要

森林の水源溜養機能評価のため,本年度は以下の研究実験観測を実施した。
1.試験流域A(大洲市:未整備人工林・広葉樹),B(長浜町:森林整備直後のスギ・ヒノキ人工林),C(大洲市:スギ・ヒノキ人工林)とも継続して雨量・流量観測を行った。ただし,試験流域Cは8月まで量水堰の漏水によって,流量は正確には計測されていない。
2.試験流域Cの中央にある森林気象観測タワーでの観測は,4月〜5月に雷の被害を受け一部の気象観測機器に故障等の支障が生じたが,それ以降は観測を継続的に実施した。
3.試験流域Bに新たに大型林内雨量計と樹幹流観測装置を設置した。
4.各試験流域で毎木調査を実施した。
本年度は観測実験の解析から以下のことが明らかになった。
1.試験流域Cで短期水収支法の計算を行うと水収支期間10月1日〜11月24日で蒸発散量が1日当たり約3.06mmとなった。
2.同上の同じ期間について観測タワーで得られたデータから渦相関法で蒸発散量を計算すると1日当たり約2.61mmであった。これは短期水収支法と比べて少ない値であるが,試験流域Aとの比較では水収支の値はほぼ同じで,この差異の原因は今のところ不明である。なお,蒸発散量の推定でボーエン比法の適用も試みたが,温湿度勾配が適正に測定できず今後の課題となった。
3.樹冠遮断量の解析では,うっ閉率の異なる林分で遮断率は22%,11%と異なった値となり,林内雨量と林外雨量との関係をモデル化し,それを再現できるモデルパラメータが明らかになった。
4.試験流域AとBで流出解析と長期流出モデルによる解析を行った結果,森林整備による効果は林道や作業道の増設や間伐作業の表層土攪乱による直接流出率や表面流出に増加の傾向が見られた。
5.衛星データからの植生指標(NDVI)の季節変化は試験流域Aで得られた。他の流域での値と観測タワーでの現地NDVIの解析は今後の課題となった。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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