研究分担者 |
溝上 展也 宮崎大学, 農学部, 講師 (00274522)
伊藤 哲 宮崎大学, 農学部, 助教授 (00231150)
清水 収 宮崎大学, 農学部, 助教授 (20178966)
光田 靖 宮崎大学, 農学部, 日本学術振興会特別研究員
作田 耕太郎 九州大学, 農学研究院, 助手 (10274523)
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研究概要 |
1.宮崎県を対象に地域間の景観構造を土地利用パターンから分類・比較するとともに,土地利用における立地選択性を自然的立地条件から解析した。その結果、景観構造およびこれを左右する土地利用の立地選択性が,標高および傾斜という極めて単純な自然的立地因子に大きく依存することが明らかとなった.とくに,分類された景観構造タイプが傾斜によって明瞭に分離すること,および立地選択性の総体的なパターンが傾斜に強く依存することから,今回採用した自然的立地条件のなかでも,傾斜が土地利用に対して大きく影響していると結論づけられた。 2.森林の潜在的生産力を推定する手法として、宮崎大学田野演習林を対象にオビスギ系品種であるタノアカの40年生樹高を用いた地位指数曲線および地形依存型地位推定モデルの作成を行った。その結果、極めて高い精度で地位指数曲線が得られた。また、25m×25mの数値標高地図から地位を推定することに成功した。 3.宮崎大学田野演習林を対象に、絶滅危倶種の保全を考慮した場合の人工林および天然生林の適正配置を検討した。対象樹種のハビタット選択性および種子供給源を制約因子として、GIS上で天然生林再生候補地を検索した結果、微地形および現存する天然生林の分布が候補地選定において重要な要因であることが明らかとなった。 4.生態的立地区分に基づく森林の生態系管理のための意思決定システムのプロトタイプを構築し、実際のケースに適用してその有効性を検証した。その結果、対象のスケール意思決定のレベルに合わせて階層的にシステムを構築することが、データソースを活かし異なるレベルの要求に応える上で有効なシステム設計であることが示唆された。
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