• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2002 年度 実績報告書

キチンを用いた光学異方性フィルムの調製に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 14360095
研究機関東京大学

研究代表者

竹村 彰夫  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (50183455)

研究分担者 富田 文一郎  筑波大学, 農林工学系, 教授 (40012075)
堀 成人  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (80313071)
小野 拡邦  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (30261960)
木村 恒久  東京都立大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (40264593)
秦野 恭典  (独)森林総合研究所, 複合研究室長(研究職) (90353812)
キーワードキチン / 液晶 / 光学異方性 / 円二色性
研究概要

キチンを塩酸で緩やかに加水分解することで、キチンの表面にNH3+の電荷を有するミクロクリスタリンキチンを合成できることが報告されている。このミクロクリスタリンキチンは水分散系で、キラルネマチック液晶を示す事が知られている。このミクロクリスタリンキチンの表面のカチオンとアクリル酸モノマーがアソシエートすることが期待できるため、ミクロクリスタリンキチン、水、アクリル酸モノマーの3成分による相図を検討した。ここでは、完全な等方相、ゆらぎのある相(Birefrigenceを有する相)、二相、異方性相の4つの相が観察された。この異方性相はキラルネマチック構造を示しており、この3成分系でもライオトロピック液晶を形成することが分かった。この系でこのような詳細な相図が得られたのは初めてであり、この相図をもとにして配向性複合高分子材料を以下のように検討した
この系を用いて、NMR程度の磁場の中で配向がどの様に起こるかを検討した。X線回折図から、二相からキャストして得たフィルムより異方性相からキャストして得られたフィルムの配向性がよりすぐれているのが分かった。また、偏光FT-IRスペクトルにより、アミド、NHが0°方向に配向していることが分かった。せん断力で配向させた場合と異なり、磁場の方向と垂直に配向しているのが分かった。
以上のように、ミクロクリスタリンキチンを用いて、光学異方性のあるフィルムを調製できる事が分かった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Thi Thi Nge, A.Takemura: "Phase Behavior of Liquid Crystalline Chitin/Acrylic Acid Liquid Mixture"Langmuir. 19. 1390-1395 (2003)

  • [文献書誌] Thi Thi Nge, A.Takemura: "Synthesis and Orientation Study of a Magnetilcally Aligned Liquid-Crystalline Chitin/poly(Acrylic Acid ) Composite"J.Polym.Sci., Part B. 41. 711-714 (2003)

URL: 

公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi