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2004 年度 実績報告書

タケの高シンク機能を担う統御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 14360098
研究機関京都大学

研究代表者

東 順一  京都大学, 農学研究科, 教授 (80115782)

研究分担者 梅澤 俊明  京都大学, 生存圏研究所, 助教授 (80151926)
島田 浩章  東京理科大学, 基礎工学部, 教授 (70281748)
坂本 正弘  京都大学, 農学研究科, 講師 (40303870)
キーワードタケ / 伸長成長 / マイクロアレイ / イネゲノム / 糖代謝
研究概要

平成15年度に実施したマイクロアレイ実験の結果から引き続き解析をおこない,次に示すような結果を得た。なお,実験試料はタケノコ,全長5m39cmの幼竹の第17節間(稈鞘は剥離)の上部と下部,成葉の各組織から抽出したmRNAをcDNA化したものであり,マイクロアレイはイネゲノムプロジェクトで作成されたESTクローンを1枚のガラスプレートに4,500クローン貼り付けたものを2枚使用し,9,000クローンの解析でおこなった。
今回は,ハイブリダイゼーション終了後,スキャナで読み取り定量化した各スポットの強度から,もっとも発現量が多かった組織である第17節間下部をタケノコ,第17節間上部,成葉のそれぞれ定量化した結果と比較することによって節間下部で発現量の多いクローンの解析をおこなった。
第17節間下部において他の組織より発現量が2倍以上多い遺伝子は635個もの遺伝子が候補として選抜された。解析すべきクローン数が多数にのぼったため,いずれの組織に対しても3倍以上発現量が多かった遺伝子についてさらに解析をおこなった。その結果,34個の候補遺伝子が選抜された。中でも,ショ糖合成酵素,セルロース合成酵素,ヘミセルロースの原料となるキシロースの合成をおこなうUDP-グルクロン酸デカルボキシラーゼなどの糖代謝に関連する遺伝子が約1/3を占めた。また,アクアポリンやストレス誘導に関連した遺伝子や細胞膜や細胞壁に結合するタンパク質などの遺伝子がみられた。
これらの解析結果から,細胞の分裂・伸長に関する遺伝子が多く発現していたタケノコのクローンとはかなり様相が異なり,細胞分裂後の細胞の成熟化に向う遺伝子が多く認められた。このことはタケノコの各成長段階において発現する遺伝子が明らかに交代することを示唆している。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (6件)

  • [雑誌論文] Isolation of putative glycoprotein gene from early somatic embryo of carrot and its possible involvement in somatic embryo development.2004

    • 著者名/発表者名
      Takahata, K., M.Takeuchi, M.Fujita, J.Azuma, H.Kamada, F.Sato
    • 雑誌名

      Plant Cell Physiol 45

      ページ: 1658-1668

  • [雑誌論文] Semi-micro chiral HPLC analysis of lignans.2004

    • 著者名/発表者名
      T.Okunishi, T.Umezawa, M.Shimada
    • 雑誌名

      Journal of Wood Science 50

      ページ: 93-96

  • [雑誌論文] Stereochemistry of matairesinol formation by of Daphne secoisolariciresinol dehydrogenase.2004

    • 著者名/発表者名
      T.Okunishi, N.Sakakaibara, S.Suzuki, T.Umezawa, M.Shimada
    • 雑誌名

      Journal of Wood Science 50

      ページ: 77-81

  • [雑誌論文] A rice antisense SPK transformant that lacks the accumulation of seed storage substances shows no correlation between sucrose concentration in phloem sap and demand for carbon sources in the sink organs.2004

    • 著者名/発表者名
      H.Shimada, H.Koishihara, Y.Sato, Y.Arashima, T.Furukawa, H.Hayashi
    • 雑誌名

      Plant Cell Physiol 45

      ページ: 1105-1109

  • [雑誌論文] ydk1-D, an auxin-responsive GH3 mutant that is involved in hypocotyl and root elongation.2004

    • 著者名/発表者名
      T.Kakase, (他5名略), H.Shimada, M.Matsui
    • 雑誌名

      Plant Journal 37

      ページ: 471-483

  • [雑誌論文] The study on the diversity of the gene for β subunit of mitochondrial ATPase from bamboos.2004

    • 著者名/発表者名
      C.Fujimura, J.Azuma, M.Sakamoto
    • 雑誌名

      Bamboo Journal 21

      ページ: 1-7

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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