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2003 年度 実績報告書

牡蠣の小型球形ウイルス(SRSV)浄化法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 14360102
研究機関北海道大学

研究代表者

吉水 守  北海道大学, 大学院・水産科学研究科, 教授 (40122915)

研究分担者 澤辺 智雄  北海道大学, 大学院・水産科学研究科, 助教授 (30241376)
西澤 豊彦  北海道大学, 大学院・水産科学研究科, 助教授 (10222184)
田島 研一  北海道大学, 大学院・水産科学研究科, 教授 (80002252)
キーワード牡蛎 / SRSV / 小型球形ウイルス / 浄化 / 大腸菌 / 電解殺菌 / 紫外線殺菌
研究概要

今年度の研究から得られた成果は以下のとおりである。
1.カキを大腸菌を含む海水中に24時間垂下すると、カキの大腸菌数は海水中の大腸菌数の10倍以上の値を示すようになり、環境水中の大腸菌はカキに濃縮されることが明らかとなった。大腸菌で汚染したカキを紫外線照射した海水を用いて流水飼育して大腸菌の消長を観察した結果、大腸菌は24時間で浄化され検出されなくなった。電解処理殺菌海水を用いて流水飼育した場合も、上記紫外線処理水同様、24時間で大腸菌は排除された。またカキの生理活性に影響を及ぼさない塩素濃度は0.3mg/Lであった。
2.カキのSRSV(小型球形ウイルス)保有調査を行ったところ,春から秋にかけては検出されないが冬場のカキから検出された。
3.SRSVの代替ウイルスとして同じ科に属すネコカリシウイルス(FCV)を用いて生息環境中でのウイルスの消長について検討したところ,FCVはBuffer中でも海水中でも温度が低いほど安定であった。さらに,FCVの紫外線感受性を測定したところ,10^4μW・sec/cm^2の紫外線照射でも一桁の感染価減少を示したに過ぎなかった。既報の衛生細菌,魚類病原ウイルスと比較すると紫外線感受性が低く,紫外線殺菌には高性能中圧ランプが必要であることが明らかとなった。
4.加圧加温装置(カキ剥き機,原理試作機)を用いSRSV代替ウイルスとして魚類病原ウイルス(IPNV, BF-NNV, CSV, IHNV, OMV)を対象とし,加圧加温条件下(温度:25℃および40℃,圧力:80,200,300,400MPa)での対象微生物の感染価を検討した。今回の試験で設定した条件の範囲では,対象とした病原ウイルスを完全に不活化できなかったが,感染価は90%もしくはそれ以上減少したことから,この方法を用いてSRSVの浄化を行える可能性が示唆された。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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