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2003 年度 実績報告書

血清型に関わらず有効な魚類エドワジェラ症ワクチンの開発

研究課題

研究課題/領域番号 14360111
研究機関高知大学

研究代表者

川合 研兒  高知大学, 農学部, 教授 (60127925)

研究分担者 大島 俊一郎  高知大学, 農学部, 助教授 (80325406)
キーワード魚病 / エドワジェラ症 / Edwardsiella tarda / ワクチン / 血清型 / 共通抗原
研究概要

魚類のエドワジェラ症原因細菌であるEdwardsiella tardaは血清型が多いために、これに対するワクチンの開発が遅れている。本研究の初年度には、E.tardaの37kDa外膜タンパク質は、血清型が異なる多くの菌株に共通して存在すること、およびヒラメに免疫すると実験感染に対する感染防御性を示すことを明らかにした。また、免疫魚の血清中には本抗原に対する特異抗体価の上昇が認められ、その免疫原性が裏付けられた。本年度には、本抗原は2次元電気泳動で分析すると、等電点が異なる数種類のタンパク質に分けられ、そのうち2,3種類のタンパクが有用な抗原であることを明らかにした。等電点が異なるのは、同じタンパク質にリン酸化または糖鎖の付加が起こることによるものと推定された。つぎに、このタンパク質についてN末端アミノ酸配列の分析を行ったところ、多くの生物種で保存されている解糖系の酵素(グリセルアルデヒド-3-リン酸デヒドロゲナーゼ=GAPDH)と高い相同性を示した。そこで、他種の細菌のGAPDHと比較するために、PCR法によって本菌のgap遺伝子の全DNA塩基配列を決定した。本タンパク質の詳細な性状の解明ならびに発展的応用を期して、本タンパク質のリコンビナント生成を細菌およびウイルス系を用いて行っているが、近々に精製出来る状態となっており、最終年度にはこれを用いた免疫-感染防御の実験を行う予定である。
いっぽう、ヒラメ以外の魚種として、やはり本症の被害が大きいマダイでワクチンの有効性を確認しようとしたが、これまでの実験的感染方法では自然感染と同様の症状を再現することが難しいため、まず適切な感染(攻撃)試験方法の検討を行った。その結果、種々の感染方法のうち、皮下注射と菌浴感染法で自然感染と同様の症状と死亡を得ることが出来た。最終年度は、本法を用いて本タンパク質の菌体からの精製品およびリコンビナント生成品を免疫抗原とした防御効果の検討を行う予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Kenji Kawai: "A conserved 37kDa outer membrane protein of Edwardsiella tarda is an effective vaccine candidate"Vaccine. (in press). (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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