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2002 年度 実績報告書

環境にやさしい養魚飼料の開発に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 14360122
研究機関東京水産大学

研究代表者

佐藤 秀一  東京水産大学, 水産学部, 教授 (80154053)

研究分担者 大島 敏明  東京水産大学, 水産学部, 教授 (70134856)
竹内 俊郎  東京水産大学, 水産学部, 教授 (70092591)
青木 宙  東京水産大学, 大学院・水産学研究科, 教授 (00051805)
キロン ヴィスワナス  東京水産大学, 水産学部, 助手 (20262339)
キーワード養魚飼料 / Eco-Diet / 窒素負荷 / P負荷 / 遺伝し組換え飼料原料 / サナギ-ミール / 大豆油粕 / コーングルテンミール
研究概要

今までに得られた研究成果に基づき,本年度の研究を以下のように行なった。
環境にやさしいEco-Dietの開発には,リン含量の低い飼料原料を配合する必要があり,まず基本となる魚粉および植物性飼料原料の安全性および利用性の把握が重要なポイントとなる。さらに,魚粉の質と植物性飼料原料の併用配合の影響を明らかにする必要がある。そこで,先ず次のような実験を行った。
1.Eco-Dietの開発には,リン含量の低い植物性飼料原料中のリンの利用率を第一に把握する必要がある。そこで,大豆油粕およびコーングルテンミール等に含まれているリンの吸収率をニジマス,ブリおよびマダイについて,測定した。その結果,ニジマスでは,2gでは低かったが,10g以上では改善され,35%吸収された。一方,マダイでは70%以上,ブリでは30-100%であった。
2.飼料に用いる低リン飼料の主要な原料となる植物性タンパク質は,現在では遺伝子組換作物由来のものが多くなっているので,その安全性を検討するために,遺伝子組換作物を含む大豆油粕およびコーングルテンミールを配合した飼料を作製し,生活史が短く,配合飼料のみで飼育可能なグッピー稚魚に給餌し,グッピーの成長,産仔数を測定し,親魚および稚魚に組換遺伝子が含まれているかを検討した。その結果,成長には遺伝子組換え原料の影響はみられず,産仔数は組換え原料配合区で有意に高くなった。また,組換え遺伝子断片が,筋肉,消化管等で認められた。
3.家畜等の動物性タンパク質原料を使用することは,狂牛病発生以来,控えるべきである。そこで,家畜以外の動物性原料としてかねてより用いられてきたサナギミールに注目に,有効成分を探索する目的で,タンパク質画分と脂質画分に分け,新しい飼料原料としての有効性をニジマスおよびコイを用いて検討した。その結果,脂質画分をセライトで濾過することにより,有効な脂質源となることがわかった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] S.Satoh et al.: "Changes of phosphorus absorption from several feed ingredients in rainbow trout during growing stages and effect of extrusion of soybean meal"Fisheries Science. 68・2. 325-331 (2002)

  • [文献書誌] P.Jahan et al.: "Reassesment of phosphorus and nitrogen discharge from commercial carp feeds"Fisheries Science. 68・1. 117-123 (2003)

  • [文献書誌] P.Jahan et al.: "Reduction in elemental waste loading from commercial carp feeds by manipulating the dietary phosphorus levels"Fisheries Science. 68・1. 58-65 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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