研究課題/領域番号 |
14360125
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
近藤 巧 北海道大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (40178413)
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研究分担者 |
茅野 甚治郎 宇都宮大学, 農学部, 教授 (40163729)
志賀 永一 北海道大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (50235511)
長南 史男 北海道大学, 大学院・農学研究科, 教授 (00113697)
原田 淳 宇都宮大学, 農学部, 講師 (30241847)
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キーワード | スピルオーバー効果 / あきたこまち / 技術革新 / 稲品種 |
研究概要 |
技術革新・特許制度・技術のスピルオーバー効果に関する経済分析とわが国稲作における品種改良のスピルオーバー効果について実証分析した。技術革新に関わる経済モデルを構築する上で、現在価値因子が重要な役割を果たすことが明らかとなった。新技術の生存期間と技術開発者の割引因子から構成される現在価値因子が研究開発のインセンティブに大きな影響を及ぼす。特許制度が社会的経済厚生に与える影響についてもモデル分析をおこなった。わが国の米の品種改良は農業試験研究機関主導で実施されている。一方、わずかではあるが、県単事業として育成された品種も存在する。これらの県単品種が育成者である都道府県のボーダーを越えて普及した場合、スピルオーバーが発生していると定義し、この効果を金銭評価した。秋田、愛知の両県から他県へのスピルオーバーが顕著であった。特に、「あきたこまち」(秋田31号:1982年から配布開始)について、2002年の単年度の水稲品種普及のスピルオーバー効果を金銭評価すると20億円に達していることが明らかになった。また、育成品種の数によって試験研究段階におけるスピルオーバー効果を評価した場合、山形県、愛知県が大きな効果をもたらしていた。
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