研究課題/領域番号 |
14360148
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
酒井 憲司 東京農工大学, 農学部, 助教授 (40192083)
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研究分担者 |
笹尾 彰 東京農工大学, 農学部, 教授 (70032993)
神崎 伸夫 東京農工大学, 農学部, 助教授 (80234152)
星野 義延 東京農工大学, 農学部, 助教授 (00143636)
浅田 真一 神奈川農業総合研究所根府川試験場, 主任研究員
田村 仁 東京理科大学, 経営学部, 助手 (60251584)
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キーワード | カオス / ハイパースペクトル / 温州みかん / 国際研究者交流 / 時空間ダイナミクス / 非線形予測 / Wavelet解析 / 国際情報交流 |
研究概要 |
1.14年度は、大域線形予測および局所線形予測による温州みかん隔年結果収量の1年後予測を実現した。特に局所予測に関しては、ヤコビ行列推定による変位ベクトル推定を実データから行い、極めて高い精度(決定係数=0.71)を実現した。本年度は、これをさらに改良し、2〜4次元相空間への拡張および、ヤコビ行列推定の際の超球半径の最適設定法を開発した。 2.ハイパースペクトル画像およびマルチスペクトル画像を、4月、5月、6月、7月、8月に各1回の航空撮影を実施した。同時に、根府川試験場の温州みかんと八王子の農工大付属演習林においてこなら群落を撮影し、26個体のコナラについてシードトラップを設置し、堅果収量を収集した。本プロジェクトにて14年度に試作した携帯型ハイパースペクトルカメラを用いて地上撮影を実施し、このデータと、ハイパースペクトルデータにより、近赤外領域において豊凶判定に有効な波長域の存在を確認し、豊凶情報の判別可能性を明らかにした。 3.温州みかんの状態変数である収量のオブザーバーとして、葉面分光スペクトル画像を検討した。そのために、マルチスペクトルによる線形重回帰、ハイパースペクトルによるニューラルネット非線形回帰法の有効性を31個体のデータに関して示した。また、これらについて2件の研究論文を国際ジャーナルに投稿した。 4.アンサンブル時系列を用いたヤコビ行列推定による局所線形予測解析アルゴリズムをVBによりPCに実装したソフトを実現した。これを用いて、継続して計測している温州みかんの収量データ(6年間)に対して予測の有効性を確認した。 5.研究成果を国内学会(3件)、国際学会(6件)にて公表した。 6.海外研究協力者のカリフォルニア大学Upadhyaya教授を招聘し、セミナーを実施した。同時に、共同研究についての討議と解析結果の吟味、ならびに16年度の研究計画について意見交換を行い、それを立案した。
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