研究課題/領域番号 |
14360149
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
笈田 昭 京都大学, 農学研究科, 教授 (10026461)
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研究分担者 |
中嶋 洋 京都大学, 農学研究科, 助教授 (80172302)
宮坂 寿郎 京都大学, 農学研究科, 助手 (40293922)
松本 紘 京都大学, 生存圏研究所, 教授 (00026139)
篠原 真毅 京都大学, 生存圏研究所, 助教授 (10283657)
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キーワード | マイクロ波空中送電 / 農業機械の電動化 / 環境問題 |
研究概要 |
1.マイクロ波の送受電効率を改善するために、これまでのホーンアンテナに替わる送信アンテナとして、パラボラアンテナを設計・製作し、その将来の俯角・方向角を制御するためのパラボラアンテナ架台を設計・製作した。また、今回はモデル車両に3個のモータが取り付けられるので、それらに必要な電力を受信するためのレクテナを設計・試作した。 2.電気駆動農業機械のモデルとして、精密播種機を設計・試作した。走行部駆動モータ、播種部駆動モータ、および操舵部駆動モータを選定し、その制御回路を設計・試作した。 3.京都大学生存圏研究所のマイクロ波エネルギー伝送装置を使用して、上記モデル車両の直進走行および播種走行実験を行った。パラボラアンテナおよびレクテナの向きの制御が不完全であったため、所期の成果は得られなかったが、播種機を稼動させながら走行しうることを示した。 4.他方、モデル車両の位置をカメラで検出しながら、画像処理手法でその位置を同定し、その情報を現段階では有線で車両に送信し、指定された車両の旋回挙動および直進走行を行うように操舵の指示を行う試みを行った。カメラの目標追尾が万全ではないため、車両走行軌跡は指定されたものとは若干異なったが、この手法による車両の運動制御の可能性が示された。 5.マイクロ波照射による作物種子発芽への影響を調べるため、マイクロ波による水温の上昇を抑制する大容量水槽を人工気象器内に設置し、個々の種子にあたるマイクロ波電力密度を精密に測定して、精度の高い発芽実験を行った。その結果、18W/cm2以下の電力密度では、発芽勢には有意差が認められなかったが、発芽率には低い電力密度においてマイクロ波を照射しない場合との間に有意差を示した。これについてはさらに実験回数を増して検討する必要がある。
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