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2002 年度 実績報告書

放牧地植物と共生するVA菌根菌のDNA解析による群集構造の解明

研究課題

研究課題/領域番号 14360157
研究機関東北大学

研究代表者

菅原 和夫  東北大学, 大学院・農学研究科, 教授 (20005672)

研究分担者 西脇 亜也  宮崎大学, 農学部, 助教授 (60228244)
斎藤 雅典  独立行政法人農業環境技術研究所, 室長 (40355079)
陶山 佳久  東北大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (60282315)
キーワード菌根菌群集構造 / DNA解析 / DGGE法 / 放牧地 / 宿主植物 / 土壌型 / 菌根菌胞子組成
研究概要

本年は(1)まずDNAマーカーによる菌根菌同定法として、これまで本研究室で行ってきたPCR-RFLP法に替えて、より迅速に多量の試料処理を可能とすべく、DGGE法による同定法確立のための検討を実施した。野外菌根の菌根菌群集構造の解明が本研究の目的であるが、野外試料は他の菌類の汚染も多いことから、はじめに継代培養された3属6種の胞子を用いて検討を行った。
ユニバーサルプライマー「MycF+MycR」と新しく設計した菌根菌特異的プライマー「GC-AMF+AMDGR」によるNested PCRで、18S rRNA遺伝子の一部を増幅させた。これら6種の胞子を用いたDGGEの泳動条件は、100Vで8時間泳動することでバンドパターンが定まり、その時の変性剤濃度勾配は15〜35%が適していることが示された。
この条件におけるDGGEの再現性を確認した後、各菌種について10個の胞子について個別にDGGEを行った。その結果、菌種毎に異なるバンドパターンが得られ、本方法による菌根菌同定の可能性が示された。しかし形態的に同一である胞子間で遺伝的差異が存在することや、単一胞子内でも遺伝的多形が検出され、現在菌種ごとのバンドパターンの確定と野外菌根への適応についての更なる検討をおこなっている。
(2)計画通り、阿蘇山系3牧場と奥羽山系1牧場より5種類の草本植物と根圏土壌の採取を実施し、菌根に先行して形態的分類による胞子組成の解析を実施した。それによると、草種により根圏の菌根菌胞子組成の連いが確認され、菌根中の菌種との対応を検討中である。
(3)2月6、7日に本年度研究成果検討会を実施した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 烏恩, 斎藤勝晴, 佐藤衆介, 菅原和夫: "野草および牧草放牧地における共通出現植物のアーバスキュラー菌根菌感染率と根圏土壌胞子数"Grassland Science. 48・3. 248-253 (2002)

  • [文献書誌] 佐藤航一, 陶山佳久, 斎藤雅典, 菅原和夫: "胞子を材料とした、アーバスキュラー菌根菌の種間および種内変異のPCR-DGGE法による検出"日本草地学会誌. 49・別. 414-415 (2003)

  • [文献書誌] 烏恩, 菅原和夫: "放牧地における構成草種の分布とアーバスキュラー菌根の分布"日本草地学会誌. 49・別. 388-389 (2003)

  • [文献書誌] 辛国栄, 烏恩, 菅原和夫: "オーチャードグラスおよびシロクローバのアーバスキュラー菌根菌感染率と根圏土壌胞子数の周年変化"日本草地学会誌. 49・別. 386-387 (2003)

  • [文献書誌] 鳥恩, 斎藤勝晴, 佐藤衆介, 菅原和夫: "放牧利用オーチャードグラス(Dactylis glomerata L.)のアーバスキュラー菌根形成に及ぼす表面施肥の影響"Grassland Science. 49・1(印刷中). (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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