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2003 年度 実績報告書

組み換えモービリウイルスによる新しいワクチン、及びデリバリーベクターの開発

研究課題

研究課題/領域番号 14360186
研究機関東京大学

研究代表者

小原 恭子  東京大学, 医科学研究所, 講師 (20225478)

研究分担者 甲斐 知恵子  東京大学, 医科学研究所, 教授 (10167330)
キーワード新リバースジェネティクス法 / モービリウイルス / ワクチン / デリバリーベクター
研究概要

本研究では、我々の確立した組み換えモービリウイルスの作出を可能にする新リバースジェネティクス法による安全な人為的組み換え生ワクチン、半生ワクチン及び新デリバリーベクターの開発を目的としている。本年度は、ウイルスベクターの基礎的解析を主に牛疫ウイルス(RPV)を用いて行った。まず、病原性を支配するウイルス蛋白質を解明した。RPV-L株の中からウイルスクローニングにより病原性の高いRPV-Lv株と病原性の弱いRPV-La株を樹立した。その結果、両者の間には、N, P, C, L蛋白中に1箇所ずつのアミノ酸変異を見出した。Lv株のリバースジェネティクス系を用いてN, P, L遺伝子の変異を単独あるいは同時にLa株のものに組換えた7種のウイルスを用いて解析したところ、N遺伝子をLa株型に改変したものだけが臨床症状が軽減された。したがって、L株における病原性の低下にはN蛋白が重要である事が明らかとなった。また、半生ワクチン作製のため、Cre/loxPシステムを用いてM遺伝子をコンディショナルに発現させるベクターを作製したがB95a細胞では細胞株を作製できなかったため、新たなスイッチング発現系を検討している。H遺伝子改変麻疹(MV)ベクターを作製したが、レスキューされなかったため、抗体認識部位遺伝子(Fv)に他の蛋白質の膜貫通領域を付加した新たなレセプター結合ユニットをMVベクターに組み込んでこれを得、感染域が変化するかを解析している。さらに、デリバリーベクターの組織特異性や外来遺伝子の発現レベルを容易に解析するため、GFP, luciferase遺伝子を組み込んだウイルスを、イヌジステンパーウイルス(CDV), MVで作製した。このうち、MV-GFPベクターはマウス脳内に接種後in vivo imaging装置を用いて感染した神経細胞を可視化することに成功した。

  • 研究成果

    (9件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (9件)

  • [文献書誌] Hirama, K.et al.: "Lymphocyte Activity Specific for Hemagglutinin (H) Protein of Canine Distemper Virus in Dogs"J.V.M.S.. 65. 109-112 (2003)

  • [文献書誌] Nishi, T., et al.: "Involvement of apoptosis in syncytial cell death induced by canine distemper virus"Comp.Immunol.Microbiol.Infect.Dis.. (in press). (2004)

  • [文献書誌] Nuntaprasert, A., et al.: "Expression and purification of recombinant swine interleukin-4"Comp.Immunol.Microbiol.Infect.Dis.. (in press). (2004)

  • [文献書誌] Nuntaprasert, A., et al.: "Characterization of specific antibodies and the establishment of sandwich ELISA and ELISPOT systems for swine IL-4"Comp.Immunol.Microbiol.Infect.Dis.. (in press). (2004)

  • [文献書誌] Tanaka, T., et al.: "Virological significance of low level hepatitis B virus infection in patients with hepatitis C liver disease"J.Med.Virol.. (in press). (2004)

  • [文献書誌] Tsukiyama-Kohara, K., et al.: "Activation of the CKI-cdk-Rb-E2F Pathway in Full-Genome Hepatitis C Virus Expressing Cells"J.Biol.Chem.. (in press). (2004)

  • [文献書誌] Yoneda, M.et al.: "Rinderpest virus phosphoprotein gene is major determinant of species-specific pathogenicity"Journal of Virology. (in press). (2004)

  • [文献書誌] 小原 恭子: "4E-BP1遺伝子-翻訳抑制因子4E-BP1の代謝、および脂肪分化制御における役割"日本臨床 増刊「肥満症」. 5 (2003)

  • [文献書誌] 小原 恭子: "C型肝炎動物モデルによる病態解明へのアプローチ"実験動物ニュース. 5 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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