研究課題/領域番号 |
14360187
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
稲葉 睦 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 教授 (00183179)
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研究分担者 |
滝口 満喜 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 講師 (70261336)
稲波 修 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 助教授 (10193559)
前出 吉光 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 教授 (40002084)
山本 雅之 筑波大学, 基礎医学系先端学際領域研究センター, 教授 (50166823)
高桑 雄一 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (40113740)
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キーワード | 赤血球膜 / 膜骨格タンパク質 / 赤芽球系分化 / バンド3 / アンキリン / スペクトリン / 小胞輸送 / 牛 |
研究概要 |
"ユニット工法仮説"の核となる、細胞内小胞(小器官)膜上における膜骨格マイクロドメイン構築の検証に必要な培養細胞発現系の構築を行った。概要は以下のとおりである。 A.培養株化細胞での解析 1.K562、HEK293、各細胞にレトロウイルスベクターを用いてバンド3(bebWT) cDNAを導入し、安定発現系を構築した。さらにこれらK562bebWT、293bebWT各細胞に、同様の手法を用いてアンキリンN末端側バンド3結合ドメイン(AnkN90)、ならびにAnkN90とEGFPの融合タンパク質EGFP-AnN90、およびAnkN90-EGFPの恒常的発現系の作製を試み、それぞれの細胞におけるバンド3、AnkN90の発現動態を解析した。 2.K562bebWT、293bebWT両細胞においてバンド3の安定な細胞膜への発現・分布が認められた。一方、AnkN90の導入は、K562bebWT、293bebWTともに、AnkN90タンパク質の発現、細胞内膜系(ER、Golgi)への分布が一過性には認められるものの、その定常的発現系構築は成功していない。ターンオーバーがきわめて速いものと考えられる。 3.現在。赤芽球系分化誘導条件下、および非誘導条件下のK562とK562bebWTについて、膜骨格形成の分化過程における時期と局在の解析を形態学的、ならびにタンパク質化学的手法を用いて行っている。バンド3、スペクトリン、アクチン、アンキリン、プロテイン4.1、アデューシン等については、免疫組織化学的手法で蛋白質の発現と細胞内局在を、また、RT-PCRで各mRNAの発現を検討している。また、各タンパク質の発現の、イムノブロット法、ならびに[^<35>S]メチオニンでのメタボリックラベリングと免疫沈降法による解析を進めている。 B.牛赤芽球系細胞での解析 骨髄由来赤芽球系細胞での膜骨格ヤイクロドメイン構築検証のために、赤芽球系細胞の単離、培養法を確立した。今後、この細胞を用いて、上記3項と同様の解析を実施する。
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