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2002 年度 実績報告書

胸部特異的助骨形成における組織間相互作用とその分子機構

研究課題

研究課題/領域番号 14370006
研究種目

基盤研究(B)

研究機関広島大学

研究代表者

青山 裕彦  広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (70143948)

研究分担者 坂本 信之  広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (90346487)
キーワード形態形成 / 中軸骨格 / 体節中胚葉 / ボディプラン / ニワトリ-ウズラ キメラ / 助骨 / 遺伝子発現パターン / 標識追跡
研究概要

哺乳類,および鳥類の中軸骨格では肋骨を持つ胸部とそれを持たない腹部が分化している点で他の脊椎動物と異なっている.個体発生において,中軸骨格は体節に由来するが,肋骨形成能をもっているのは胸部体節のみである.一方,肋骨はその大部分を占める遠位部と根本の小部分とからなり,前者が表皮外胚葉や皮筋板に依存して発生してくること,肋骨原基は,皮筋板と椎板の境界付近にあることまでは分かっているが,その詳細は未だ定かでない.本研究では,肋骨形成,とくにその遠位部の形成機構を明らかにすることにより個体発生における部域特異的か中軸骨格の形成機構,さらには系統発生における胸部の分化機構を明らかにしたいと考えている.
本年度は,孵卵2日ニワトリ胚において表皮外胚葉と体節中胚葉との間を物理的に遮断し,その結果生じた体節およびその派生物におけるいくつかの遺伝子の発現パターンの変化を調べた.その結果;皮筋板の外側部は,内側部と異なり,表皮の影響を受けてPax3,Sim1を発現し上皮構造を保っている;皮筋板の直近の間充織細胞は強くPax1を発現しているが,これも表皮に依存している;さらに,皮筋板を取り囲むような発現の見られるγ-FBPや,隣接する筋板の接合部付近の間充織で発現するScleraxisも表皮-体節間が遮断されると発現が見られなくなることがわかった.これら表皮によってその発現が調節される遺伝子の発現領域は,肋骨遠位部の原基と目される皮筋板椎板の境界領域を含んでおり肋骨形成との関わりが示唆される.
次年度以降,これらの遺伝子の肋骨形成における機能を探るとともに,これらをマーカーとして肋骨形成のin vitro実験系の確立に取り組みたい.

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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