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2004 年度 実績報告書

心筋カルシウムチャネルβサブユニットの生理機能の解析

研究課題

研究課題/領域番号 14370015
研究機関札幌医科大学

研究代表者

當瀬 規嗣  札幌医科大学, 医学部, 教授 (80192657)

研究分担者 堀尾 嘉幸  札幌医科大学, 医学部, 教授 (30181530)
小林 武志  札幌医科大学, 医学部, 助手 (80363688)
キーワードカルシウムチャネル / 心筋細胞 / パッチクランプ
研究概要

前年度に、yeast-two hybrid法を用いて、転写活性を調節するタンパクであるJAB1/CSN5が心筋L型カルシウムチャネルに結合することを見出した。そこで本年度は、JAB1/CSN5がL型カルシウムチャネルの機能に及ぼす影響について検討を行った。まず、JAB1/CSN5とL型カルシウムチャネルが実際に結合することをタンパクレベルで確認するため、免疫沈降法による検討を行った。ラット心筋より抽出したタンパク標品から、L型カルシウムチャネルのαサブユニットに対する抗体を作用させて、沈降した標品にJAB1/CSN5の抗体が結合した。また、先にJAB1/CSN5の抗体で沈降させた標品にαサブユニットに対する抗体が結合した。以上のことより、両タンパク質が直接結合することが明らかとなった。さらに、ラット心筋細胞を用いた免疫蛍光染色を行い、共焦点レーザー顕微鏡で観察したところ、両タンパク質は表面膜や横行小管において共存していることが分かった。このように、心筋細胞において両タンパク分子が結合していることから、JAB1/CSN5がL型カルシウムチャネル機能に及ぼす影響を検討するため、COS7細胞にL型カルシウムチャネルを再構成し、パッチクランプ法にてカルシウムチャネル機能を観察した。COS7細胞はJAB1/CSN5を持っていることから、JAB1/CSN5のsiRNAを作成し、これをカルシウムチャネルを再構成したCOS7細胞に導入した。これにより、導入しなかった細胞に比較して、カルシウムチャネル電流が約二倍に増大した。このことは、JAB1/CSN5がカルシウムチャネルに直接結合して抑制的に働いていることを示している。本研究により、心筋L型カルシウムチャネル機能を制御する新しいタンパク分子としてJAB1/CSN5が見出された。JAB1/CSN5は心筋の収縮力や自動性を調節している可能性があると考えられる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Development of excitation-contraction coupling in cardiomyocytes2004

    • 著者名/発表者名
      Noritsugu Tohse
    • 雑誌名

      Japanese Journal of Physiology 54

      ページ: 1-6

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Single-channel activity of L-type Ca^<2+> channels reconstituted with the β_<2c> subunit cloned from the rat heart2004

    • 著者名/発表者名
      Yasuhiro Kmata
    • 雑誌名

      European Journal of Pharmacology 487

      ページ: 37-45

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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