研究分担者 |
足立 靖 関西医科大学, 医学部, 助教授 (10268336)
安水 良知 関西医科大学, 医学部, 助教授 (00142753)
稲葉 宗夫 関西医科大学, 医学部, 助教授 (70115947)
比舎 弘子 関西医科大学, 医学部, 講師 (90151422)
土岐 純子 関西医科大学, 医学部, 講師 (40077681)
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研究概要 |
新しい骨髄移植の方法を開発し、次のような結果が得られた。 (1)ヒトへの応用を視野に入れて、種々の年齢のカニクイザルを用いて、加齢に伴う骨髄の変化と最適な骨髄細胞の採取場所を決定(stem cells 20:155,2002)。 (2)骨粗鬆症のモデルマウスを用いて骨髄内骨髄移植で、骨粗鬆症が予防できることを証明(Stem Cells20:542,2002)。 (3)骨髄移植のconditioning regimenとして放射線が用いられているが、種々の系統のマウスの組合わせで検討した結果、BMTの前日に6Gy,2回(4時間間隔)分割照射が最適(BMT30:843,2002)。 (4)ウサギを用いて、骨髄内骨髄移植により、アロの皮膚の移植に成功(Plast.Reconstr.Surg.111:291,2003)。 (5)SCID/hu異種キメラマウスにおいて、ヒト臍帯血を骨髄内骨髄移植することによって、homing receptorsを有しないCD34^-細胞(最も未熟な造血幹細胞)でも、高率にヒトの造血系を再建できることを発見(Blood 101:2924,2003)。 (6)ラットを用いて、アロの組合せで下肢の移植(移植の中で最も難しい複合移植)に成功(Transplantation 76:1543,2003)。 (7)ドナーリンパ球輸注(DLI)の際、骨髄内骨髄移植を併用することにより、GvH反応を抑制し、放射線量を減量しても生着不全を防ぐことが可能(Stem Cells 22:125,2004)。 以上の公表結果以外に、肺気腫や悪性腫瘍の治療の開発にも成功している。さらに種々のモデル動物を用いて骨髄内骨髄移植の適用疾患の拡大を目指す。また、ヒトへの応用を視野に入れてサルの実験を精力的に行う。
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