研究分担者 |
井坂 雅徳 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (40336673)
谷口 暢 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (00285199)
安田 陽子 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (70080009)
大隈 邦夫 (財)化学及血清療法研究所, 第一製造部, 部長
後藤 紀久 国立感染症研究所, 血液・安全性研究部, 室長 (10100108)
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研究概要 |
ブレビス菌-ベクター系により作製した無毒の組換えコレラ毒素Bサブユニット(rCTB)を粘膜アジュバントとして、破傷風トキソイド、ジフテリアトキソイド、B型肝炎ワクチンなどとともにマウスに経鼻接種すると、それぞれのワクチンに特異的な血清IgGおよび各粘膜部位でのIgA抗体が誘導され、得られた血清IgG抗体価は感染防御に十分な高い値を示す。これを基にして、本研究では以下の実験が行われた。 (1)インフルエンザA型赤血球凝集素(HA)ワクチン[A/ニューカレドニア(NC)/20/99株由来]1μg+インフルエンザB型HAワクチン[B/ヨハネスバーグ(JB)/5/99株由来]1μg±rCTB10μgのマウスへの経鼻投与実験(0,14,21,28日目に計4回接種、35日目に解剖) A型HAワクチン、B型HAワクチンともに抗原特異的血清抗体価(IgG, IgA)、肺と鼻腔のIgA抗体価および血清の赤血球凝集阻止(HI)抗体価が有意に上昇した。 (2)インフルエンザA型HAワクチン1μg±rCTB10μgによる経鼻免疫マウスへの感染実験 遺伝学的にA/NC/20/99株に近いA/Aichi/88/02株をBALB/cマウスに経鼻投与、肺をすりつぶしてその遠心上清を次のマウスに経鼻投与、この操作を5代繰り返してマウス馴化ウイルスを得た。これをMDCK細胞により増やした。このウイルスの100%致死量をHA±rCTB経鼻免疫マウス(0.14,21,28日目に計4回接種)に最終免疫後14日目に経鼻感染させて、生死を14日間観察した。その結果、HA±rCTB免疫マウスは全て生き残ったのに対して、HA単独免疫マウスは感染後4日目までに半数近くが死亡、非免疫マウスは感染後6日目までに全てが死亡し、経鼻免疫におけるrCTBの重要性が示された。 (1)肺炎球菌莢膜多糖体(PS)-rCTB化学結合ワクチン(PS-rCTB)のマウスへの経鼻投与 PSとrCTBを化学的に結合させた後、ゲル濾過により精製した。PS-rCTB0.5または5μgをrCTB10μg存在下と非存在下で(1)と同様に経鼻免疫して、35日目に血清と肺洗浄液を採取、ELISA抗体価を測定した。PS特異的血清IgG、IgA、IgM抗体価はPS量とrCTBの有無に関係なく上昇し、肺洗浄液中の粘膜IgA抗体価はrCTB存在下でのみ有意に上昇した。PS-rCTB結合ワクチンの可能性が示唆された。
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