研究課題/領域番号 |
14370152
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
吉田 謙一 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40166947)
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研究分担者 |
上山 敬司 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (50264875)
木村 博子 順天堂大学, 医学部, 講師 (00053299)
上村 公一 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (30244586)
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キーワード | 一酸化炭素(CO) / 虚血性心疾患 / 再灌流 / 遅発脳障害 / 脂質過酸化 / カルシウム / 細胞死 / 一酸化窒素 |
研究概要 |
有名な一酸化炭素(CO)による遅発性脳障害事例の剖検例の検討より、apoptosis・necrosisの混在した細胞死であることを明らかにし、また、COによる遅発性脳障害のラットのモデルで脳全般にnecrosisによる神経障害が再現できた障害に脂質過酸化マーカーの上昇と障害が相関しており、低体温により抑制されたことより、COによる脳障害における脂質過酸化の関与が明らかになった。 COが虚血性心疾患による死や細胞障害の感受性を上昇させると考えられている一方、COが種々の細胞障害や炎症反応を抑制することが話題である。心筋源性細胞のネクローシスを主体とする細胞死にCa^<2+>依存性proteaseであるcalpainによるα-fodrin分解が関与しており、COがL型Ca^<2+>-channelを介したCa^<2+>流入とcalpain活性化を抑制する結果、虚血細胞死を抑制することを解明した。また、mitochondria脱分極が細胞死を惹起することが知られているが、虚血による脱分極をCOが抑制していた。 短時間虚血後再灌流時に反応性充血が起こり、比較的長時間虚血後再灌流時にno reflowが起こる現象につき、ラットのモデルで分子機構を調べた。虚血30分以内で再灌流するとeNOS活性化に伴いNOによりguanylate cyclaseが活性化され血管が開いた。いっぽう、虚血45分以上の後に再灌流すると、eNOSの活性化が抑制されno reflow状態に陥ったが、活性酸素除去剤・Protein Kinase C (PKC)阻害剤・Endothelin受容体拮抗薬で処置するとno reflowが解除された。以上より、PI3 kinase/Akt系によるeNOs-Ser1177残基リン酸化による活性化と、Endothelin、活性酸素、PKCによる阻害がeNOSの活性調節に重要であることを明らかにした。
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