研究課題/領域番号 |
14370159
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
服部 俊夫 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (30172935)
|
研究分担者 |
芦野 有悟 東北大学, 医学部附属病院, 助手 (20361082)
岡田 信司 東北大学, 医学部附属病院, 講師 (50312575)
|
キーワード | HIV / gp120 / gp41 / ペプチド / モノクロナル抗体 / 立体構造 / R5 / X4 |
研究概要 |
HIVは感染個体の免疫不全を招来するが、初期に感染するウイルス(R5ウイルス)の標的細胞は組織の樹状細胞かマクロファージである。また著明なCD4細胞の減少の背景にはこれらの細胞群へのR5ウイルスの感染があるとの主張もされている。さらにHIV associated dementia(HAD)の発症機構にもマクロファージやそれから由来するグリア細胞へのHIV感染が関与している。しかしながら、これらの細胞へのR5ウイルスの感染はT細胞株特異的なHIV(X4ウイルス)のそれにくらべ中和抗体、可溶性CD4,T20に抵抗性である。一年間R5ウイルスをPM1細胞株に感染した樹立株を得ようとしているが、成功していない。既に存在するH9/IIIB及び/MN上にて可溶性CD4により抗V3 KD-247(村上博士 化血研)447-52D(Zolla-Pazner博士)、CD4結合部位に対する抗体IgG1b12、CD4により誘導されるケモカイン受容体結合部位に対する抗体17b(NIH)、またZolla-Pazner博士よりV2に対する抗体830-A、1357-D、215、gp41の融合殻構造に対する抗体50.69; Immunodominat epitopeに対する抗体246-D、また前構造に対する抗体2F5(NIH)に対する抗原変化を検出し、新たな知見を得ている。 一方でカリニ肺炎を合併したエイズ患者由来のウイルスを国立仙台病院・国立感染研と共同で分離し、解析している。それらの指向性とEnv遺伝子の塩基配列をもとに、その中でR5ウイルスとX4ウイルス)の異なる点を明らかにする。また予備実験ではR5/X4のウイルスが検出できている。
|