研究課題/領域番号 |
14370161
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山本 一彦 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (80191394)
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研究分担者 |
駒形 嘉紀 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (60281995)
三崎 義堅 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (60219615)
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キーワード | 自己免疫 / エピトープ / T細胞 / T細胞クローン / 病態形成性T細胞 |
研究概要 |
本研究では、自己免疫疾患の完成期にもT細胞に関してエピトープ・スプレデイングの現象が働いているのか、それとも限られたエピトープに関するT細胞クローンが病態形成に関わっているかを明らかにすることを目的とした。すなわち複数の自然発症自己免疫疾患モデルマウスにおいて、経時的に集積T細胞クローンの数が減少し、異なる病変間で同一のT細胞クローンが集積することを確認すると同時に、それらの集積T細胞クローンの細胞表面マーカーや産生サイトカインなどの性状を明らかにし病態形成性のあることを推定した上で、このように同定した代表的なクローンについて、試験管内でその抗原特異性と機能を再構築した上で最終的に病態形成性があることを示すことを目的とした。 平成14年には、今まで経時的な解析を行ってきたHTLV-1Taxトランスジェニックマウスの関節炎モデルに加えて、自然発症ループスモデルであるNZB/W F1マウス、MRL/lprマウスを用た。それぞれのモデルマウスでの関節炎、腎炎、間質性肺炎などについて同一個体の複数の病変組織からRNAを別々に抽出し、TCRのβ鎖に関するRT-PCRとSSCP法を組み合わせた集積T細胞クローン解析を行った。この際、表面マーカーでの細胞分離により、CD4、CD8陽性T細胞別の解析、その他、CD69などの活性化マーカー別の解析も行った。その結果、腎、肺、中枢神経において、CD4陽性の同一クローンが異なる病変間に存在することが判明した。
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