既に作成済みの変異TP53 cDNAライブラリーから、転写活性化能が野生型より強い変異や既知のp53下流遺伝子の転写活性化能が報告頻度の高いいわゆるホットスポット変異や野生型とは異なる転写活性化能を有する変異について約50種類の哺乳動物用発現ベクターを構築し、ヒト骨肉種細胞株SAOS2細胞のテトラサイクリン制御発現系に導入、現在、アポトーシス誘導能や、マイクロアレイを用いた下流遺伝子の転写活性化能について解析中である。1塩基置換を有する26塩基合成1本鎖DNAを2314種類合成し、アレイスポッターにてスライドグラス上にスポットして、TP53ミスセンス変異を検出するためのマイクロアレイを作製し、現在、その有用性を検討中である。酵母に発現した変異p53蛋白質を抽出し、各種p53モノクローナル抗体に対する反応性についてスクリーニング中である。さらに大腸菌での変異p53蛋白質発現系を作製し、各種変異p53蛋白質を生成中である。将来的には、プロテインマイクロアレイを作製し、患者血清中の変異特異的抗体を検出できるシステムに改良する予定である。
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