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2002 年度 実績報告書

NS5A蛋白によるHCV replicon増殖制御機構の解明およびその応用

研究課題

研究課題/領域番号 14370175
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

榎本 信幸  東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 講師 (20251530)

研究分担者 渡辺 守  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (10175127)
黒崎 雅之  東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 助手 (10280976)
坂本 直哉  東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 助手 (10334418)
キーワードHCV / replicon / interferon / 慢性肝炎 / microarray / 肝癌 / NS5A / NF-KB
研究概要

Chimpanzee infectious cloneであるHC-J4 cloneを用いて独自にHCV replicon系を構築したが、このrepliconの増殖にはISDR上流のserine cluster領域の変異が必須であり、さらにISDR変異はHCV repliconの増殖を促進した。この領域はNS5A蛋白のリン酸化に関与すると考えられており、NS5Aがそのリン酸化状態に応じてHCV replicon増殖を制御していると考えられた。一方、HCV replicon増殖細胞における宿主遺伝子発現をDNA micoarrayを用いて包括的に検討すると、NF-kB誘導遺伝子群の発現低下が認められたが、interferon誘導遺伝子群の活性化は認められなかった。これはviral dsRNAを認識するTLR3下流の遺伝子群はreplicon細胞で抑制されており、それにより二次的に活性化されべきinterferon系がHCVにより抑制されていることを示唆している。これに関与するHCV非構造蛋白、特にNS5A蛋白との相互作用は今後解明していく予定である。また、C型慢性肝炎治療の主軸をなす、interferonおよびribavirinの抗HCV replicon効果を解析し、HCV増殖抑制効果、変異促進効果および両者の相乗効果を明らかとした。このように、HCV repliconはHCVの分子病態解明に有力な系であり、今後NS5A蛋白を中心としたウイルスおよび宿主遺伝子・蛋白による制御を解析を展開する予定である。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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