研究課題/領域番号 |
14370175
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
榎本 信幸 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 教授 (20251530)
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研究分担者 |
坂本 穣 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 助手 (60324191)
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キーワード | C型肝炎ウイルス / NS5A蛋白 / IRF-1 / 自然免疫 / レプリコン / インターフェロン |
研究概要 |
HCV replicon増殖制御するNS5A蛋白は、以前より種々の宿主細胞側蛋白と相互作用することが明らかとされてきた。しかし、これらの相互作用がHCV増殖に実際にどのような影響を与えているかはreplicon systemの開発までは解析不可能であった。HCV replicon増殖細胞、NS5A発現細胞での遺伝子発現変化をmicroarrayおよびsubtractionで包括的に検討し、HCV増殖が宿主細胞遺伝子発現へ及ぼす影響の全体像を解明する。その結果、HCV replicon増殖細胞では、interferon誘導遺伝子の活性化が全般に低下していることが明らかとなった。IRF-1の低下が認められること、IRF-3の活性化障害が生じていること、さらにNF-kB誘導遺伝子群の発現低下が認められることを見出した。さらにHCV replicon増殖細胞およびinterferonによりHCV repliconを除去したcure細胞ではISGおよびIRF-1の活性低下が回復しないことから、何らかのメカニズムによるdsRNAに対する自然免疫系の破綻がHCV replicon増殖に必須であると考えられた。このような自然免疫系の低下した細胞では、NS5Aに認められるadaptive mutationの必要性が低下することから、NS5Aの機能は自然免疫系によるHCV増殖抑制と密接な関連があることが示された。今後は、これらの自然免疫抑制の機序を解明する予定である。
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