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2002 年度 実績報告書

神経変性疾患における脳内ニコチン性アセチルコリン受容体に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 14370205
研究機関京都大学

研究代表者

福山 秀直  京都大学, 医学研究科, 教授 (90181297)

研究分担者 勝見 幸則  京都大学, 医学研究科, 助手 (30335252)
佐治 英郎  京都大学, 薬学研究科, 教授 (40115853)
橋川 一雄  京都大学, 医学研究科, 助教授 (70281128)
キーワードニコチン受容体 / SPECT / アルツハイマー病
研究概要

平成14年度はアルツハイマー病におけるニコチン性アセチルコリン受容体結合能(nAChR)を[I-123]-5-IA-85380(以下5-IAと略す)を用いて検討した。アルツハイマー病患者8名(AD群:男性5名、女性3名、年齢67.0±13.9歳[平均±標準偏差])および喫煙歴のない健常者6名(NV群:男性5名、女性1名、年齢57.8±15.1歳)を対象とし、約105MBqの5-IAを静脈内投与後、三検出器型SPECT装置による60分間のdynamic SPECT収集を行った。また、同時に肘動脈より経時的に採血を施行した。SPECT原画像から1フレーム2分間の30フレームのdynamic SPECT断層像を得た。40分から60分の加算画像を作成し、I-123 iodoamphetamine (IMP) SPECTを用いて得られた各患者の血流画像と比較検討をした。また、0分から20分の早期の加算画像を参照画像として、大脳皮質、視床、脳幹、小脳に関心領域を設定し、放射活性能の時間変化を求めた。動脈血からHPLCを用いて求めた代謝産物を除いた真の5-IAの放射能を入力関数とし、2コンパートメントモデルを用いてトレーサ分布容積(DV)を求めた。トレーサの集積はNV群、AD群ともに視床でもっとも高く、脳幹、小脳、大脳皮質の順に高値であった。また、いずれの群においても大脳皮質内では頭頂葉後頭葉領域にて低い傾向を認めた。AD群ではNV群に比較して大脳皮質の集積低下領域を認め、その範囲はIMP SPECT画像における血流低下領域より広範であった。DVは、AD群においてNV群に比較して、すべての大脳皮質領域において低値であった。さらに、小脳、視床、脳幹においても低下傾向を認めた。今回の研究における大脳皮質全般におよぶDVの低下は従来からの病理学的報告と合致するものである。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Tanaka M: "Regional cerebral blood flow abnormalities in patients with isolated memory impairment"Journal of Meuroimaging. 12. 112-118 (2002)

  • [文献書誌] Nagahama Y: "Cerebral correlates of progression rate of the cognitive decline in probable Alzheimer's disease"Eur Neurol. (in press).

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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