研究課題/領域番号 |
14370210
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研究機関 | 獨協医科大学 |
研究代表者 |
結城 伸泰 獨協医科大学, 医学部, 助教授 (60285913)
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研究分担者 |
山田 光則 新潟大学, 脳研究所, 助教授 (30240039)
上田 秀一 獨協医科大学, 医学部, 教授 (60150570)
小端 哲二 獨協医科大学, 医学部, 教授 (10205445)
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キーワード | ギラン・バレー症候群 / Campylobacter jejuni / リポ多糖 / 疾患モデル |
研究概要 |
Campylobacter jejuniリポ多糖感作による軸索型ギラン・バレー症侯群モデル動物の樹立 【目的】ギラン・バレー症候群における分子相同性仮説を立証する。 【対象と方法】下痢を前駆症状としたギラン・バレー症侯群患者から分離されたC.jejuni(CF90-26)からリポ多糖を精製した。ウサギ23羽にC.jejuniリポ多糖を2.5mg(n=15)もしくは10mg(n=8)とアジュバントを3週毎に皮下注した。 【結果】IgG抗GM1抗体産生が誘導された。C.jejuniリポ多糖を2.5mgずつ感作した群では3羽(20%)に、10mgずつ感作した群では全例に運動麻痺が生じた。脊髄前根の軸索にIgGが沈着していた。坐骨神経にWaller様の変性像がみられた。脱髄像やリンパ球の浸潤はみられなかった。これに対して、アジュバント対照群やE.coli K12、Salmonella minnesota R595のリポ多糖を感作したウサギでは、抗GM1抗体の誘導や運動麻痺はみられず、病理組織学的にも異常なかった。 【結論】C.jejuniのリポ多糖を感作して、軸索型ギラン・バレー症候群のモデル動物を樹立できた。本動物モデルは、分子相同性仮説を支持する直接的な証拠となるであろう。
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