研究課題/領域番号 |
14370265
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
中駄 邦博 北海道大学, 大学院・医学研究科, 講師 (00301010)
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研究分担者 |
森田 浩一 北海道大学, 大学院・医学研究科, 助手 (20210172)
玉木 長良 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (30171888)
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キーワード | glucose metabolism / emission tomography / deoxyglucose / tumor |
研究概要 |
1)PETシステムが世界中に普及すると共に、FDGを用いたPET検査が悪性腫瘍の診断、評価に広く利用されるようになってきた。ただ多くの臨床的検討を重ねるとFDGは炎症にも集積するため、鑑別上の問題点も明らかとなってきた。本研究ではPET検査におけるFDGの腫瘍や炎症への集積機序をブドウ糖代謝および膜輸送遺伝子の発現などの観点から明らかにすると共に、種々の薬剤負荷を加えることで病変の鑑別診断に役立てることができるか否かを検討した。 2)肝臓癌をラットの大腿に植えた腫瘍モデルと、同部位にブドウ球菌移植の感染およびテレビン油塗布の感染・炎症モデルを作成した。本年はそれに加えて肉芽腫をもつ炎症モデルの作成に着手した。各々の病変にFDGを投与して集積性を見たところ、これまでの肉芽腫では感染・炎症モデルと異なり、腫瘍モデルと同等の高いFDG集積が認められた。 3)ステロイドホルモンを前投与すると、炎症病変でのFDGの集積が著明に抑制されたのに対し、腫瘍へのFDG集積の低下はごく軽度であった。このことからこの負荷法がFDG-PET検査における腫瘍と炎症の鑑別に役立つ可能性が示唆された。また臨床で頻繁に利用されているステロイド治療はFDGを用いた腫瘍診断に大きな妨げにならないことも確認できた。
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