研究分担者 |
秋本 哲夫 群馬大学, 医学部, 講師 (10261851)
中山 優子 群馬大学, 医学部, 講師 (00322016)
長谷川 正俊 群馬大学, 医学部, 助教授 (50251111)
北本 佳住 群馬大学, 医学部, 助手 (20334097)
桜井 英幸 群馬大学, 医学部, 講師 (50235222)
|
研究概要 |
癌の分子標的治療の放射線治療への臨床応用の可能性としては分子標的治療により放射線抵抗性の癌を放射線感受性に変化させ、局所制御率の向上を図ること,浸潤能や転移能など癌そのものの悪性度を低下させること、さらには遺伝子操作により宿主の血管新生抑制や抗腫瘍免疫を上昇させ,放射線治療効果を改善することが考えられる。 我々は、本科学研究助成金により、放射線抵抗性腫瘍に対する分子標的治療併用放射線治療の確立を目指した。これまで、腫瘍の放射線治療において、主にp53を中心とした細胞周期調節ネットワークに関連した蛋白の腫瘍発現と放射線治療効果の解析を行ってきたが、腫瘍の増殖能とそれら因子の発現に相関はあるものの強い相関では無かったので、細胞増殖の抑制因子であるTGFβならびにSMADシグナルカスケードとその下流に位置するとされるp27に焦点を当てて、p27蛋白、Cyclin Dの発現と放射線照射効果の関連を研究し、p27遺伝子発現は子宮頸癌の放射線治療後の予後に良い影響を与えることを明らかにした。そして、in vitroの腫瘍細胞系で放射線感受性の修飾に関する因子を分子生物学的に解析するとともに、子宮癌においてC-erbB2癌遺伝子やp53,p21,bax, bc12遺伝子産物の発現、VEGFやPDEGF、HIF-1αの発現が放射線治療による局所制御や予後に重大な影響を与えることを明らかにした。
|